歌い手様のBL短編集

いちごな君と月な僕~そらる×うらたぬき~ ページ46

そらるside
俺は恋をしている…
絶対に叶わない恋を…
う「そらるさん､お待たせしました」
そ「うらたくんが遅いなんて珍しいね」
う「少し仕事が長引いちゃって…」
そ「そうなんだ…急に誘ってごめんね…」
う「いえいえ､謝れないでくださいよ…そらるさんが悪いわけじゃないんですから」
そ「そう?ありがとう」
片思いの人と会うのは嬉しいけど辛い…
う「じゃあ行きましょうか」
そ「そうだな」
〜海岸〜
俺らの秘密の場所
ここに来てゆっくり過ごすのが日課となりつつあった
そ「ふふっ」
う「急に笑ってどうしたんですか?」
声に出てたのか…
そ「いや､うらたくんっていちごみたいだなって思ってさ」
う「どういうことですか?」
そ「いちごって甘酸っぱいでしょ?そんな感じ…」
う「どうな感じですかww」
う「それを言うなら､そらるさんは月みたいですね…」
そ「どういうこと?」
う「静かで､綺麗で､でも少し抜けてて…そんなとこがです」
そ「抜けてる?」
う「三日月みたいな…」
そ「かけてるってこと?ww」
う「そういうことですね…」
そ「そういえば､話があるんだけど…」
う「なんですか?」
そ「俺､うらたくんのことが」
う「俺のことが?」
そ「好きです…良ければ俺と付き合ってください」
う「えっ､そらるさん…」
無理だってことは分かってる
でも､きっぱり振ってくれた方が諦めもつくと思った
う「ほんとに､ほんとですか?」
そ「えっ?」
う「その､告…白…はほんとですか?」
そ「もちろん､本気だよ」
う「あの…」
俺は次の言葉を待った…
う「こちらこそよろしくお願いします!」
そ「えっ」
そ「ほんとに､ほんとに俺でいいの?」
う「もちろんです!そらるさんがいいんです!」
そ「うらたくん…これからは恋人としてよろしく」
う「はい」
そ「月綺麗だな…」
う「あっ､そういえば今日はストロベリームーンらしいですね」
そ「ストロベリームーン?」
う「はい､またの名は恋を叶えてくれる月」
う「ふふ､ほんとに叶えてくれましたね…この月のおかげでしょうか?」
そ「そうかもな…」
いちごのように赤く染まっている君の頬
いちごのような君と月のような俺…
この夜にぴったりな俺らの恋は幕を開けた…

いちごな君と月な僕END

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