くりすます.【ダイヤのA期間限定短編集】

▽瀬戸拓馬×同級生△ ページ3

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あ｢えー！！たくちゃん来年から青道高校に行っちゃうの！？｣

瀬戸｢そうそう。光舟と一緒に青道行くんだよ｣

あ｢そうなの…｣


寂しいな…と思ったのは小さい頃からずっと一緒にいて隣でたくちゃんの野球をしてる姿を見ていたからだと思う

私も推薦で入る高校が決まってるから一緒の高校には行けない


あ｢せっかく楽しい気持ちだったのに…｣


毎年一緒に祝うクリスマスも今日で終わりだ
なんでもっと早く言ってくれなかったの！と言うと言いにくかったし俺も寂しいんだよと言われてしまえばこちらも何も言えない


あ｢〜〜！絶対応援行くからね！｣

瀬戸｢来てくれねぇと困るけどな｣


笑いながら言うたくちゃんは心做しか少し寂しそうなでも嬉しそうな顔をしていた


あ｢1年生からベンチ入りはしててね｣

瀬戸｢できるように努力はするよ｣

あ｢誰よりも大声で応援してやるんだから！｣

瀬戸｢おうおう頼もしい幼馴染だな｣


そう言いながら私の頭をくしゃくしゃと撫でるたくちゃん。その手は私よりも大きくて頼もしくて暖かくてとても安心する

でもそれが来年からは当たり前じゃなくなる

そう考えてるとなんだか泣きそうになる


瀬戸｢ちょっ、A。なんで泣きそうなんだよ｣

あ｢だっ、だってたくちゃんが…たくちゃんがあ｣

瀬戸｢はいはい、泣くな泣くな｣

あ｢さみしいよ…｣


めそめそと泣いていると頭の上にぽんと手を置かれた。しかも乗せられたのは手だけじゃない


あ｢…なに？｣

瀬戸｢開けてみろって｣


そこにあったのは小さな包み紙。
見なくてもわかる。…これはクリスマスプレゼントだ

そっと開けてみると


あ｢…わ、可愛い｣


そこには髪飾りがあった。
凄く可愛くて早速髪を括りつけてみる


あ｢似合ってる？｣

瀬戸｢当たり前。俺が選んだんだからな｣


随分俺様なことを言ってるたくちゃんの方を見てみるとニッと笑ってる
これなら学校にもつけて行きやすいだろ？と言うたくちゃんに私は嬉しくて抱きついた


瀬戸｢ちょっと…重いって｣

あ｢女の子に向かってそれは無いでしょ！｣

瀬戸｢で？俺の分はないの？｣

あ｢あるけどそんなこと言うたくちゃんにはあげないし！｣

瀬戸｢はあ！？それはないだろ！｣

あ｢自業自得でしょ！｣


ギャーギャーと言い合う私達の間にあるカバンの中には高校でも活躍するよう願いの篭もったミサンガがあるのを知るのはまだ先の話


離れても大丈夫



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