なつまつり.【ダイヤのA期間限定短編集】

◆楠木文哉×同級生◇ ページ47

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「今日の夏祭り一緒に行こう」



あ「うーん…」



楠木くんに誘われたのはいいけど服どうしよう。
一応男の子と祭り行くの初めてだし

お母さんに服を相談すると



お母さん「あら、もうあなたもそんな年頃になったのね！」


あ「いやまだ誰と行くとも言ってないんだけど」


お母さん「女の子と行く時そんなこと言わないじゃない。ということは男の子でしょ？」


あ「くっ…」



お母さん「そんなの決まってるじゃない。浴衣着ていきなさい。お母さんの貸してあがるから」



―――ということで浴衣を着てるんだけど



あ(……歩きづらいなぁ浴衣って)



いつもなら15分で着くのに20分もかかった
集合場所に行くとそこにはすでに楠木くんの姿が



あ「ごめん、楠木くん！遅れちゃった？」



楠木くんは私の声に反応して振り返ると私の姿を見て固まってしまった。



あ「あの、楠木くん？」


楠木「あ、いや別に平気だよ！むしろ俺が早かっただけ」


あ「そっか…良かった」



じゃあ行こっかと歩きだそうとした時



楠木「浴衣……」


あ「え、浴衣？」



あ、そういえば今浴衣だった。
今冷静に考えたらちょっと恥ずかしい



楠木「似合ってるね」


あ「…んなっ」


楠木「凄く可愛いよ」



そんなことをストレートに言う楠木くんにもうどうしていいか分からず顔に熱が集中する。

―――絶対いま私の顔赤い



あ「あ、りがとう」


楠木「うん」



人多いからはぐれないでね？と爽やかスマイルでいう楠木くんはいつもより少し大人っぽくみえた



あ「楠木くんって女の子の扱い慣れてるね」


楠木「ええ！？そうかな…？」


あ「うん。だって普通はそんな恥ずかしいこと言えないと思うけど」


楠木「うーん…俺はただ単に思った事を言っただけだよ？」



野球してたからかな？すぐ思ったことは言っちゃうんだ とはにかみながら言う楠木くん



楠木「でもきっとそんなこと言ったのも三神だからだよ」


あ「…え？」


楠木「浴衣姿を見て可愛いと思ったのも人多いからはぐれて欲しくないと思ったのも三神だからだよ」


あ「……っ！」


楠木「夏祭りに誘ったのだって二人で来たかったからだしね」



そう言って私の顔を見る楠木くんの目は真剣そのものだった。



楠木「三神。俺、三神のこと好きだよ」




夜空に咲く大輪の花は恋人達を照らす





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【サテライトさんリクエスト】

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