なつまつり.【ダイヤのA期間限定短編集】

◆小湊亮介×先輩◆ ページ17

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あ(…ふふふ)



やばい、ニヤける。

今日は待ちに待った夏祭り
彼氏の亮介さんと一緒に行くんだけど



あ(久しぶりのデートだからなあ…)



亮介さんは部活引退してから受験勉強とかに力入れててなかなかこっちからデートなんて誘えないんだけど



「A今度の土曜日空いてる？」
「土曜日…ですか？」
「そ、土曜日」
「空いてますけど…」
「ならさ…久しぶりにデート、してみたくない？」



となんと亮介さんから直々にデートのお誘いが！！
これはニヤけるしかないよね

今日も可愛いって思って貰えるように浴衣着てあまりやらない化粧も頑張ったんだもん



あ(早めに来すぎた？)



時間を見ると約束の時間ぴったり
まぁ、ちょっとぐらい遅れても大丈夫だよね？


――



あ「…なんで？」



待てど暮らせど亮介さんは来ない
もう15分も経ってるんですけど

まさかドタキャン？


そんなこと考えているとプルプル、とスマホが鳴った



あ「…はいもしもし」


『お前今どこにいるの？』


あ「亮介、さん？」



電話の相手は夏祭りに行く約束をしていた張本人



『一向に来ないんだけど、まさかドタキャン？』


あ「え、あの、ちょっと待ってください」



なんか、私達すれ違ってる？
私も亮介さんからドタキャンされたと思って
亮介さんも私からドタキャンされたと思ってる



あ「私、お祭り会場いますよ…？」



すると電話の向こうで『…今どこ？』と若干焦っているような感じの亮介さん



あ「私が今いるのは……」



――



亮介「ちょっとほんと勘弁してよ」



「集合場所間違えるとか…」と呆れ気味の亮介さん



あ「すいません…」



申し訳なさすぎて俯いてしまった

これはどう考えても私が悪い。
なかなか来ない亮介さんに馬鹿とか心の中で暴言吐いててすいません



亮介「ドタキャンされたかと思った」


あ「そんなこと…っ」



久しぶりのデートなのにドタキャンしませんよ！
私めっちゃ楽しみにしてたんですから！

俯いてた顔をバッとあげると目の前に亮介さんの顔


ち、近すぎる…

思わずまた俯くと亮介さんの手が頬に添えられた



亮介「ねぇ、」


あ「…は、い」



ドキドキしすぎておかしくなりそう



亮介「Aとのデート楽しみにしてたのは俺だけ？」




どうしようもなく、会いたかったんだ




．

【ともちゃんさんリクエスト】

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