24（Yside） ページ24
どうしよう…
そろそろ撮影再開なんだけどな…
控室に残されたメンバーが焦りを感じ始めた時、
カチャリ
小さな音を立てて、扉が開いた。
そこには気まずそうに立ちすくむニカの姿。
「おっ！ニカが帰って来た！」
空気を変えようと宮田が明るく振る舞う。
宮田のそういう気遣い…ホント救われる。
「お帰り、ニカ。」
玉のそう言う優しい雰囲気も。
「うん。あの…さっきはごめんなさい。ガヤさんも…ごめんね。」
素直に頭を下げたニカ。
「気にすんな。ニカの気持ち、俺らは分かってるから。」
そう話した時、再び控室の扉が開く。
「はい、千賀くんのお帰りですよ〜」
ミツの明るい声。
「おお！お帰り〜」
宮田と玉も笑って2人を迎える。
「えっと…皆ごめんね…」
健永の恐縮した姿。
「いいよ、気にしないで。」
ニカと同じように声を掛けた時、ニカが急に向きを変え控室を出て行こうとした。
「ニカ、どこ行くの？」
「…トイレ。」
「あ、ニカ…」
声を掛けようとした千賀の横を、そのままスルーして部屋を出て行ってしまった。
泣き出しそうな千賀。
急に気まずくなったかな…？
こういう時ニカって意地っ張りになっちゃうから…
「…ったく、あいつは…」
ミツも肩をすくめて呆れ顔。
「千賀、気にしなくていいよ。ニカ意地になってるだけだから。」
玉が千賀の頭を撫でて慰めていた。
結局そのまま撮影は再開になり、ニカはスタジオで合流。
撮影中、一度も千賀と言葉を交わす事なくそのまま解散となった。
明日もメンバーで仕事なんだけど…
大丈夫かなぁ…
.
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作者名：MISA
| 作成日時：2014年7月7日 16時
