検索窓
今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:214,847 hit

13(Yside) ページ13

思わず口にしていた、居るはずのない人の名前。

そして、その当人は俺の呼び掛けにくるっと顔をこちらに向けると、驚く事もなく普通に応えた。





「おお〜っ!横尾さ〜ん!え?俺の事見えてんの???ねぇ、見えてる???」





変わらないミツの笑顔。

まるで、ずっと側にいたような…



だから…





「…うん……見えてるよ…」





俺も普通に答えちゃった…





「マジか!あいつ、やるなぁ〜。ってか、行くの大変なのに帰ってくるのは一瞬なんだな!」





ハイテンションでミツは訳の分かんない事一人で喋って笑ってる。





こっちがマジか、だよ…





「北山…」





その時、太輔があの日以来初めて声を出した。





「え…太輔が、しゃべった!」





久々に聞く太輔の声。





「えっ!ガヤさんがしゃべった!?」





俺の声に寝ていたはずのニカが目を覚まし、そのニカの大声で他のメンバーが次々と起き始めた。





「ガヤさん、俺にも声聞かせて!……って、ミツっっっっ!?」





突然目の前に現れたミツの姿に、派手に驚くニカ。





「相変わらず声でけぇな。やっと気付いたか。ってか俺ずっとお前の前にいたし。見えてないのかと思った。」





耳を塞ぎながらうんざり顔のミツを、ニカは目を丸くしたまま固まってる。

宮田と千賀は2人で抱き合って、角っこに逃げてるし、玉は太輔に抱きついて…口開けて固まってた。





「ホントに…北山…なの…?」





太輔が掠れた声で尋ねると、目じりを下げて笑ったミツはトコトコと太輔に近付き、目線を合わせて太輔の隣に座った。





「そうだよ。正真正銘の北山宏光。ただ…生身の人間ではないけどね。」

「ゆ…幽霊…?」





千賀が震える声で呟く。





「ピンポーン!千賀くん大正解!俺ね、皆に会う為に、戻って来ちゃったんだよね〜。」





うひひっと、笑う姿…

ホントに何も変わっていない。


生きてる時のままのミツ…。




俺は目の前の出来事が現実なのか夢なのか…





わからないままはしゃぐミツを見つめていた。





.

14(Yside)→←12(Yside)



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
393人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , 北山宏光 , 絆系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:MISA | 作成日時:2014年7月7日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。