12(Yside) ページ12
「そろそろ寝ますか。」
6人で集まった夜は、そのまま太輔の部屋で雑魚寝をする。
太輔が実家に引き取られたばかり頃…太輔の姿を見てたら、なかなか皆帰る事が出来なくて…
時間を気にしながらも、ずるずると深夜まで長居をしていたら、太輔の両親から「泊まっていって欲しい」とお願いされた。
太輔の両親も、変わり果てた太輔の姿に心を痛めているのは確かだ。
太輔から目が離せない暗く落ち込んだ毎日に、俺達の訪問は少なからずホッと息を付ける時間だったのかもしれない。
「俺、風呂入ってきていい?」
「いいよ。んじゃ、俺布団引いとくわ。」
もう皆、手慣れたものだ。
「太輔、そろそろ横になろうか。」
視線の合わない太輔に微笑みかけながら、体を横にする。
「ガヤ、今日は俺が隣で寝るからね。」
玉が、そっと太輔の布団に潜り込んだ。
ずっと眠れない夜を過ごしている太輔。
実家に引き取られた直後は、眠りについてもすぐうなされて、毎晩飛び起きていたらしい。
俺達が傍に寄り添い、体温を分け与える様に体を擦ってやることでやっと眠りにつける。
「おやすみ、ガヤさん」
太輔が眠ったことを皆で見守ってから、それぞれ眠りに付くのも、もう習慣になろうとしている…。
朝…
窓から入る太陽の光で目を覚ます。
「んぅ…」
昨日はちゃんと眠れたかな…
モゾモゾと布団から起き上がり、目を擦りながら太輔に目をやると、太輔はもうすでに起きてベッドの上に座っていた。
「おはよ、太輔。ちゃんと眠れた?」
俺の言葉に見向きもせず、ただ一点を見つめている太輔。
いつもの表情とは少し…違う…
「太輔?どうした?」
太輔の様子に不安を感じながら、太輔の視線の先に目を移した時、見えたもの…
「……ミ、ツ…?」
それは、大の字で眠っているニカの上に乗り、ニカの寝顔をマジマジと見つめている…
ミツの姿だった。
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作者名:MISA | 作成日時:2014年7月7日 16時