2(Fside) ページ2
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7月の真夏日。
今日は北山と二人で雑誌の撮影だ。
都内の公園を貸切っての撮影。
炎天下での撮影は、正直地獄だ…。
「あっちぃなぁ。藤ヶ谷、向こうで待ってようぜ。」
北山が少し離れた日陰を指さす。
撮影現場に目をやると、カメラの設定を行うスタッフが何やらざわついている。
機械にトラブルがあったみたいだ。
長引きそうな様子に
「あぁ…、うん。そうだな。」
スタッフに声を掛けて北山と二人場所を移した。
「そういえばさぁ…」
話し掛けてきた北山の方に顔を向けた時だった。
北山の後ろから暴走してきた車が俺達に向かって走ってくるのが見えた。
「北山、危ない!」
「ん?」
振り向いた北山。
咄嗟に北山を庇うように、北山の体に飛びついた。
「え…?」
車から北山を避けようとしたのに、気付いた時には、俺は北山の腕の中に包まれていた。
車は目前。
結局二人とも避ける事は出来ず…
「北山さん!」
「藤ヶ谷さんっ!」
「キャーッ!!!」
「救急車!!!」
スタッフの叫び声に意識を取り戻した時には、俺は最初にいた場所から数メートル飛ばされた場所に横たわっていた。
「…き、た、やま…」
かろうじて動く頭を動かして、北山を探す。
少し離れた場所で北山は、ピクリとも動かず倒れていた。
「おい…北山…返事しろよ…」
呼びかけにも答えない北山の姿を見ながら、俺は再び意識を失った。
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作者名:MISA | 作成日時:2014年7月7日 16時