名家の次期当主に溺愛されています-6- (ページ15)

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。゜+゜。〇-Episode11：結婚の挨拶-〇。゜+゜。ページ15

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夕食の時間まで、沙耶は部屋で慶子とテレビ電話をしていた

慶子『じゃあ、両親に挨拶したの？』

沙耶「うん」

慶子『大丈夫だった…？』

沙耶「まぁ…なんとかね」

慶子『何よ、その微妙な感じ…』

曖昧な返事に、慶子は顔が引きつる

沙耶「えーっと…。お父さんは大丈夫だったよ。むしろ、あっさりOKしてくれて…」

慶子『へぇー！それって良い意味で？』

沙耶「うん。お父さん…私を助けられなかったことを、後悔してたらしいの。だから、結婚して幸せになってほしいって…」

慶子『そりゃ、良かったね。で、義母と義妹の反応は？』

沙耶「実は、玲奈はいなかったの。事情で、今は近衛家にいるの。まぁ、千香子さんからは…反対された」

慶子『やっぱりね…。ちゃんと、沙耶の言葉で反論した？』

沙耶「うん。優希さんと結婚したいって気持ちは、ちゃんと素直に伝えたよ。さすがに、優希さんに頼ってばかりではいられないし…」

いつも何かあれば、和田がフォローしてくれた

でも、いつまでも和田のフォローに甘えていられないのは分かっていた

だからこそ、ちゃんと素直に気持ちをぶつけられた

慶子『そっか。ま、それなら良いんじゃない？』

沙耶「ただ…優希さんが、千香子さんを煽っちゃって…」

慶子『へ？』

沙耶「千香子さんと玲奈に、私に対して謝罪しろって…」

慶子『はぁ！？何で？』

沙耶「優希さんが言うには、結婚を機に縁を切るためだって…。まぁ、強要しているわけじゃないみたいだけど…」

慶子『んー…。確かに、それは煽ったわね…』

慶子も、少し渋った顔をする

慶子『だいたい、あの2人が謝るとは思えないけど？』

沙耶「私も、そう思ってる…」

慶子『やっぱり…』

沙耶「謝られても困るというか…。謝ってきたからって、それまでのことは…簡単に許せることじゃない」

家のことを押し付けられ、さらには婚約者も奪われた

不幸のどん底にまで落とされたわけだから、謝罪だけで簡単に許せるものではない

慶子『まぁ、いいんじゃない？謝罪は強制じゃないんでしょ？』

沙耶「うん。謝罪がなくても、結婚したら私には近づかないようにさせるって言ってた」

慶子『それにしても、結婚かぁ…』

慶子は羨ましそうな表情をする

沙耶「慶子だって、蓮音くんと結婚するじゃない」

慶子『この前も話したけど、結婚は先越されそうだわ』

沙耶「そんなこと…」

慶子『ま、気長に待つけどね』

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