作戦 ページ1
基本的な話の筋は見えてきた。
ということで出した結論：何もしない。
どういうこっちゃ
とつっこまれそうなのだがしょうがない。
介入すれば解決に向かうどころか自体さらにはもつれるだろう。
「今時点での仮説ではムーディー、もといバーティはファッジをどうにかそそのかして貴女の地位を剥奪させ、魔力を封じた。
おそらく前の"尋問"に使ったフィニもバーティが裏で糸を引いていたと考えれます。
あの人のことですから証拠はないでしょうね。」
肩をすくめる動作をするが特に困った表情はしていないレギュラス。
おそらく割とどうでもいいのだろう。
ヒドイ。
『さて、この話は解決したので次の話に移りましょう。』
いや、解決していないのかな…と自問自答をしながら続ける。
『あの人が復活するにあたって、私たちは動きを制限されますね。
確実に。
ルシウスさん達は基本私たちに甘いわけですから学校に行かせてはくれていますが、あの人はどうでしょう。
彼のために何かをするわけではなく楽しく学校生活を送っていると知れたら』
乾いた笑い声がする。
痛めつけられるのかなぁ、クルーシオを思い出しながら身震いをした。
「…言いくるめるのは無理でしょうね。
反逆者のようなものですし。」
分霊箱をどこかへ隠したレギュラスは私に拾われたことで存在を許されているが、立場的にはセブルスと一緒の裏切り者(仮)だ。
まぁ、血筋の点で見逃されているが…
『私から言いくるめるのも難しいですね。
役に立つどころか力を多方面から封じられていますし。
今はバーティ、私のこと嫌いでしょうし』
どうしたものかと頭を捻る。
今のうちに功績でも上げておくべきか…いや、こんな状況でわざとらしいな。
特にバーティには変な目で見られそうだ。
うーんと唸りながらいくつかの候補を上げていくもどうしても胡散臭さが抜けない。
「…カルカロフをもう一度こちら側に引き込むようにしていると思わせれば功績にはなるかもですね。」
『あぁ、裏切ったことでご立腹でしたしね。』
審議会を思い出す。
あの時彼は叫び狂っていたなぁと人ごとのように眺めていた。
実際人ごとだけれど。
私は一応高等魔法生物が不正利用された件のために召集されていたのであの場にいたのだが、バーティがそれを良く思わなかったらしく、告発の際、死喰い人だとバレた時に私にも噛み付いてきた…
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年1月10日 2時
