第百二十訓 ページ30
通話を終えた近藤が土方に気付き、「トシ！」と声をあげる
「どうしよう！Aちゃん目を覚まさないんだ！」
「落ち着け近藤さん、コイツは…」
「裏庭で倒れてて！笠も被ってなかったから日に当たり過ぎたんだと思う！！」
「は？」
ちょっと待て
近藤の話を聞いてよくAの様子を見ると、
呼吸も粗く尋常じゃない量の汗、顔は真っ赤でどう見てもただ寝ているだけじゃなかった
「救急車呼んだけど、大丈夫だよね！助かるよね！？」
冷静さを欠いている近藤を落ち着かせ、とにかくタオルと冷やすものを、と土方は走ったのだった
結果的に言うと、Aは無事だった
倒れた原因は数日絶水絶食していた可能性があるため
驚いたことに、Aは仕事を休んだ二日間本当に部屋から出ていなかったらしい
朝、昼、晩
誰も食堂でAを見かけた者はおらず、倒れた日も結局朝食は食べていなかった
点滴を打ってもらい次の日には退院したAだったが、相変わらず眠いのか迎えの車内でもずっと寝ていた
そして四日目、五日目、六日目…
無理矢理食堂に連れて行かなければ食べもしないし飲みもしない
無理矢理起こし、寝ないように話し続けないと気を抜けばすぐ夢の中
見回りなんて行けたものじゃない
コイツに運転させれば途中で居眠りし事故を起こしかけ…
相方に運転させれば助手席ですやすや…
徒歩による巡回に行かせれば、道端で眠りだす始末
この一週間Aのせいでかなり迷惑を被っていた
仕事をサボり一日のほとんどを睡眠に使うAを許しておける訳もなく、こうして会議の案件に挙がったのだった
「このまま放っておくと隊の士気に関わる。いや、もう影響が出過ぎている…腹切らせるべきだ」
「ま、まァ、落ち着けトシ。Aちゃんだって何か理由が…」
「理由？理由を聞こうにも本人があァじゃ、聞きようがねェだろ」
土方は相当キているようだ
Aを切腹させるべきだと主張し続ける土方を近藤はどうにか宥めようとする
重苦しい空気の中、十番隊隊長原田が口を開いた
「つーか、惰眠貪りまくって朝礼や仕事サボるって…沖田隊長と一緒じゃね」
「……」
全員の視線が沖田に向けられる
沖田は再びアイマスクで目を覆い涎を垂らしていた
呼吸する度に鼻提灯が膨らんだり萎んだりしている
「…確かに」
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みぃ(プロフ) - この作品とっても大好きです！更新頑張ってください！ (2019年6月15日 16時) (
レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
伝説じゃないパンダ(プロフ) - とても、面白かったです！続きがとても楽しみです！立花。。。。あ、立花ぁ〜。続編おめでとうございます！！更新応援しています！ (2019年5月3日 20時) (レス) id: 38426ec896 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！立花、、、、辛いです(泣) 続き楽しみにしております。頑張ってください！！ (2019年4月18日 1時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
時神時神@コーラ中毒(プロフ) - 立花……（泣）続き楽しみに待ってます……立花ぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ (2019年4月18日 0時) (レス) id: 6a39446066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまね | 作成日時：2019年4月17日 23時
