【銀魂】Sleeping PrincessⅡ (ページ39)

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番外編　散髪Ⅱ　３ページ39

「イメチェンと言えばまずは身だしなみです！」

やけにやる気満々な立花に連れられやって来たのはお洒落な人たちが行き交うショッピングモールなる場所

え？仕事？
局長直々に副長へ口利いてくれ半休になったから問題ない

「あの…何か凄い見られてる気がするんだけど」

そりゃそうだ
周りは皆お洒落な服装だが、Aたち三人は何の飾りもない袴姿(帯刀済)である

ハッキリ言ってめちゃくちゃ浮いている
完全にアウェイだ

「まずはそのダサくて地味な服装をチェンジしましょう！」

「え、ダサくて地味って…」

『アイツなんであんな生き生きしてんの…』

傷ついた表情の近藤を無視し、ズカズカ服屋に入って行く立花に続いた

「…あの、コレじゃあ首から上と下でチグハグ過ぎて違和感が…」

洋服に身を包んだ近藤が試着室から出てきた

マネキンが着ていた物をそのまま着ているため服に問題はない

しかし頭は髷である故に何とも中途半端な仕上がりである

というか近藤に洋服が似合ってない

ずっと袴姿しか見てこなかったからか違和感があるのだ

そういえば真選組の隊服も全然似合ってなかった、今は慣れたから誰も何も言わないけど

「皆そんなこと思ってたのォ！？言ってよ！隊服似合ってないって言ってよ！」

言われたら言われたで傷つくけど！と地団駄を踏む近藤を連れ、次へ向かう立花

試着した洋服は購入しそのまま着て行くようだ

「さ！次はその半端さを整えに行きますよ！その汚い顔面も綺麗にしてもらいましょう！」

『汚い顔面って何。立花、あんた局長に恨みでもあんの』

続いてやって来たのは床屋…ではなく美容室

これを機にバッサリ髪をカットしてもらおうと言う立花と中々頷かない近藤の押し問答が店前で繰り広げられていた

店内から店員の鬱陶しそうな目が覗いているが二人とも気付いていない

「何をそんなに迷うことがあるんですか、髪型は大きくイメージが変わります！絶対変えるべきです！」

「いやでもなァ…髷以外の髪型なんてガキの頃以来したことないし…」

一体いつまで同じような会話を続けるつもりだ
焦れたAがじゃあ、と切り出した

『副長の例があるじゃないですか』

「トシの？」

長髪だった土方がちょっとした一件で短髪になってからというもの…

初めは文句言っていたが今では「頭洗うのも楽だしもう伸ばす気もない」と心変わりしている

芋臭さを抜くためにスタイリッシュになって、手入れも楽になるなら一石二鳥だ