【銀魂】Sleeping Princess (ページ22)

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第二十一訓ページ22

聞けば、浪士組の定期視察に訪れていたらしい
佐々木も一緒だという

屯所の表門で広場の騒動を眺めていた時にAが倒れたところが目に入った

Aの様子を見て事情を察した松平が色々サポートしてくれたようだ

『そうでしたか…ありがとうございます』
布団に座りながらで申し訳ないがペコリと頭を下げた

「師匠！申し訳ありませんでした！師匠に無理をさせてしまったのは俺の責任です！」

ズザザッ
と土下座して頭を畳につける立花

Aはそんな立花から視線を外し、松平に顔を向けた

それに気づいた松平はAの言いたいことを察し、無言で首を横にふる
安堵したように小さく息をついたAは未だ頭を下げ続ける立花に視線を戻した

『…立花に責任なんてないから、頭上げて』

「ですが…」

『松平公に大体は聞いたんでしょ？陽の下にいた私の自業自得、立花には話してなかったし』

「いえ、お側にいながら師匠の体調に気付けなかった…弟子として失格です」

膝に乗せた拳は固く握り締められ、苦々しい顔で俯いている

立花は何も悪くないというのに、この落ち込みよう

ならば仕方ない、Aは物々しく口を開いた

『だったら……私の弟子やめｒ「それは嫌です」

『即答かーい』

「絶対嫌ですからね！？それだけは絶対嫌ですからね！？」

今の今まで落ち込んでいた男はどこへやら
その切り替えの早さはいっそ清々しく感じる
思わずフッと笑みがこぼれた

「師匠！？まさか本気ですか！？嫌です！破門だけはご勘ｂ『喧しいわ！』

立花はこうでなくては、なんて思えていたのも一瞬だった
振り下ろした衝立を立花の頭が突き破る

『こっちは病み上がりだっての。頭に響くから騒がないで』

「…すみませんでした」

首に衝立をぶら下げた立花が項垂れた

「じゃ、Aちゃんー、おじさんそろそろ仕事に戻るわ」

入り口付近でAたちの様子を静観していた松平が片手を振りながら医務室を出て行く

『松平公！ありがとうございました！』

去って行くその背中に聞こえるようAは少し声を張ってお礼を告げた

『さて…』

医務室がAと立花の二人になったことで改めて話を切り出す

『松平公に聞いたみたいだけど、私からもこの身体について説明しておく』

「…！」

ゴクリ

しんとした部屋に立花の息を呑む音が響いた