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「新八うるせェよ、地味キャラだからって気持ちはわからなくもねェけどよォ…無理に叫んで自分を誇張するっつーのは逆にマイナスポイントだぜ?」
銀さんが腕を組み目を閉じながら、僕の肩をポフポフ叩きながら分かったようにうんうん頷いている。
「それなら土方さんも同じでさァ。いつもちょっとしたことで、すぐ叫んで……まったくいただけねェったら。」
「総悟、それの八割はてめェのせいだ。」
僕は土方さん達の真顔のトークに苦笑しながら、隣で肩を叩かれたことでそっちを見ると、神楽ちゃんがひどく真面目そうな顔で僕を見つめていた。
「…どうしたの?神楽ちゃん。」
「新八…もっと自分に自信を持つネ。
ダメはダメなりにオマエは良い味だしてるアル。」
「神楽ちゃん……。って、それって結局地味からダメに格下げされてるだけェ!?」
…って、そんなことしている場合じゃなかった!僕は慌てて土方さんの側に駆け寄ると、彼のの随分下の方に位置しているAちゃんの頭をそっと撫でた。ニコニコと僕たちを見つめていたAちゃんの瞳が、気持ちよさそうにすっと細められる。まるで子猫のようだなと僕は少し微笑んだ。
「「何ィィィ!?」」
僕の行動に一斉に銀さんと神楽ちゃんもAちゃんの元へ駆け寄ってきた。
「ぐはァッ!!」
ついでに突進してきた定春が土方さんを撥ねたが、銀さんたちは全力で無視をすることにしたらしい。垂直に飛び上がった土方さんはそのまま地面に激突したのを目撃してし待った僕は、背中に冷や汗を流した。良いのかな、あれ。そしてさらに追い討ちをかけるのは沖田さんだ。どこから取り出したのか、小さな花を倒れている土方さんのお腹に乗せ、さらに木魚とともにお経をまでも唱え始めていた。
《南ー無阿ー弥陀ー仏…
土ー方ー地ー獄に落ーちろー
副ー長の座はーオレのものー
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏…
おとなしく召されィ!》
カチャリ…どがーーん!!
《グゥオボゲァ!》
沖田さんのバズーカが発射されたらしく、土方さんの倒れたあたりが煙で舞った。ってかアレ、土方さん本当に死んじゃったんじゃ?なんか沖田さんがガッツポーズしてるみたいですけど、その煙の後ろには修羅のような黒い影が見えた。僕は関わっちゃいけないと思い、急いで視線をAちゃんに戻す。
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