私と俺は某マフィア漫画に転生したようで……【第四章】 (ページ35)

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181話ページ35

雲雀side

僕だけがいる応接室に筆記する音だけが響く。隣には零から渡された生チョコ。暖かい応接室でも保冷剤が入ってるのか、まだ溶けてはないようだ。

『…。』

誰かが近づいてくる気配がし、ちらりとドアを見る。ガラガラと開けられたドア。開けた人物を見ようと目を上げた時。

『朔。』

「……！！」

朔がいた。クッキーをくれるのかと思ったがバッと逃げようとする。ドゴッ！とトンファーを朔の顔面すれすれになるよう投げ、止まれと威圧する。

ていうかさ、なんで逃げるわけ？前もその前もその前の前も。応接室には来ないし僕が居たら逃げるし、話さないだけなら側にいてもいいんじゃないの？本当にムカつく、好きで好きでしょうがない人がそうやって避けられるのどれだけ辛いか分かってるの？

『どうしてそう避けるの？いつもいつも…そろそろ本当に怒るよ。』

目を鋭くして朔に問いかける。朔は本気だと思い少し動揺してオロオロと足を少しずつ動かす。それで逃げれると思ってるの？

ガタッ！

と音を立てて椅子から立ち上がったらビクッとして怯えた顔をする。いつもは許してあげるけど、こうも長くされたら流石に許さない。

『僕と口きかないのはいいけどそれが避けるに繋がるのはおかしいんじゃないの？』

「っ！」

カツ………カツ………カツ

だんだんと朔の方に歩いて行って問いかける。足が竦んで動けないのか考えてるのか………どっちでもいいけど今回は逃がさない。

『避けられてどれだけ嫌か分かってる？もし、分からないなら僕がそれをしてあげようか？』

「………っ…………。」

ねぇ………どっちなの？