闇の使者デビモン…10 ページ37
レオモン「姫君…捕らえる」
A「…っ！？」
レオモンの声が聞こえ振り向く…そして、太一とアグモンの「オーガモンだぁっ！」という慌てた声が後ろから聞こえてくる。
A「太一、来ちゃ駄目！」
太一「え！？」
前方にレオモンが立っており、太一とアグモンは立ち止まる。
デビモン「大人しく寝ておればいいものを」
第3の声がし振り向くとデビモンが現れAや太一は驚く。
A「デビモン…」
太一「デビモン？」
アグモン「最恐最悪のデジモンだよ」
デビモン「夢はもう失われた」
デビモンがそう言い放った瞬間、洋館が廃墟となり、太一の着ていたバスローブも消え…異変に気づいて起きた空やミミの悲鳴が上がる。
デビモンが手をかざすとヤマト達を乗せたベッドが宙を浮く。
アグモン「太一…力が出ないよ…あんなに食べたのに」
太一「え？」
デビモン「当然だな。食べ物も風呂も全ては幻だったのだよ」
太一「なんだって！何故、俺達をこんな目に遭わせる！？」
デビモン「お前達が…″選ばれし子供達″だからだ」
太一「″選ばれし子供達″…それって」
ファイル島に来る前、夢でみた不思議な光が太一に向かって″選ばれし子供達″と言っていたことが脳裏に過ぎる。
デビモン「そう、私にとって邪魔な存在なのだ。黒い歯車…そして、暗黒に染まった姫巫女でこの世界を覆い尽くそうとしている私にとってはな！！」
地響きがAや太一を襲い、ファイル島が黒い歯車によって分裂したのだった。
デビモン「ファイル島は、既に黒い歯車で覆い尽くした。次は海の向こうの世界全てだ！」
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作者名：勿忘草
| 作成日時：2021年1月12日 16時
