～ツルネ～出来損ないのシンデレラ5【滝川雅貴，藤原愁】 (ページ12)

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かけがえのない…12 ページ12

ー夜多ノ森弓道場ー

雅貴「風が強かったな…うみねこが煩いくらいいて、綾繞も何もあったんモンじゃ無かった」
A「それって大埇さんの所？」
雅貴「そう言ったら爺さんも同じことを言ったってさ。何度か大埇さんの道場で弓を引いた事があるらしい」

弓を持った雅貴がゆっくりとAの前に歩いてくる

A「雅貴さん納射は？」
雅貴「つつがなく…とはいえ、妙な話だと思うんだが此処で引く時よりもずっと爺さんの気配を感じてな…ずっとどっかから見られてる気がして変な具合だった」

A「心配、してたのかな？雅貴さんの事」

すると馬鹿言え！とコツンとAの額を優しく叩く

雅貴「ちゃんと的中させたぞ？爺さんに似てるって言われたよ…俺の射形が。あんなに嫌って恨んだ師匠なのにな」

ーーー

「いつか此処で弓を引かせてやろう。

彼奴は良い弓引きになる」

ーーー

雅貴は空をジッと見つめ、顔に影がかかり表情が伺えなかった

雅貴「ただの自画自賛じゃねーか。今更そんな事聞いたって…」

A「…。雅貴さんは弓が好き？」