10 （尾形視点） ページ10
後ろから声がした
そういえば先ほどから 競馬でボロ負けしたらしい白石が
昼飯をたかりにきていたことを思い出す
患者が座るそのイスの上で 冷蔵庫からあさったソーセージを食っている白石
・・・どうせなら そのイスにAを座らせたい
Aの歯は もちろん今後 俺が見る！
「あんまりしつこいと 嫌われちゃうぜぇ〜？ 尾形ちゃんだって
しつこい女は嫌いだっていってたじゃん？」
その白石の言葉に 俺の頬が自然とひきつった
しつこくない！ と 言おうとし、今日俺が送ったラインの件数を脳裏で数える
しばらくして ぐっとこらえるように 再びイスに座りなおす
どうしたらAから連絡がもらえるか 必死に考える
連絡が欲しい
声が聴きたい
「・・・会いたい」
つい口に出てしまった
時計を見れば Aに会えるまでまだ3時間以上ある
何やら後ろで白石が スマホをいじっているが気にしない
というか どうでもいい
A以外 どうでもいい
Aが欲しい・・・！
「尾形ちゃん 変わったよねぇ〜」
そう言って食べ終えたソーセージをゴミ箱に捨てたらしい白石
「昔の尾形ちゃんって もっとなんていうか、余裕ある感じだったというか」
と 昔の話をし始める
前世の俺など どうでもいい
昔の俺では 振り向いてもらえなかった
振り向かなかった
手に入れられなかった
−− 俺とともに・・・ 生きてはくれなかった
今度は放すまいと 自分が異常なまでに必死になっているのもわかっているのだ
だが・・・
どうしようもない感情を持て余す
Aに会えない年月が長すぎたのだと いいわけする
やっと見つけた
やっと手の届くところにいる
愛してほしい
俺を見てほしい
今度こそ 俺を・・・
「押してダメなら 引いてみろっていうじゃん？
あんまり好き好きアピールしても 相手に重いだけだぜぇ〜？？」
未だに決まった彼女もいない白石なんぞの言葉が 胸に突き刺さる
重いことくらい 自分でもとっくに自覚済みだ
スマホを再び見る
そろそろAの昼休み時間も終わる
送ったラインがやっと既読になっていた
それだけでほっとする
俺からのラインを見てくれたというだけで 今はそれだけでほっとする
−−−Aはいる・・・ 幻覚でも夢でもない
昼の予約を確認する
仕事に入る前に 一言だけとラインを送った
「白石。お前 いつまでいるんだ？」
「くぅ〜ん」
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ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (
レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです！更新を楽しみにお待ちします！ (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに！！！ (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50！とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にＵＰしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2019年11月4日 21時
