四十一 ページ41
「私が悲しいよ。 君が死んだら・・・
だから ダメ！！」
そう言って 結局その日 女は帰っていった
俺は寺で横になり ずっとイライラしていた
綺麗ごとだと ずっと女の言葉を思い出す
たかが 人間の子供の言葉だ
俺がいなくなったら すぐに忘れるくせにと 何度も何度も女の言葉を打ち消した
日が昇る手前 俺は再び村へ行く
いい加減 元人魚とやらを見つけたかった
早く海へ戻りたい
朝早いせいか 村の中を歩く人間は少なかった
しかし 俺は足を止める
独特な・・・ 海のにおい
「！」
距離があってもわかる
−− 見つけた！
白く長い髪、白い白鬚に 長身の老人。
そして女を今でも虜にしそうなほどに整った顔立ちの男が 花屋の前に立っていた
そしてその香りは 「海」の生物の独特な香り
男が同じくこちらに気づいた
俺は内心で舌打ちする
銃は寺に置いてある。 今ここで男を撃てない
だが鳥をさばくときに使っていた 小刀だけは懐にいつも持ち歩いていた
今は子供の姿だが 相手が老人であれば・・・
男がこのまま 逃げるのではないかと内心あせっていた
男はゆっくり俺に背を向け 歩いていく
俺は銃を取りに帰るか迷ったが、男を見失うわけにもいかず 後をつける
男は俺をまくでもなく ただただゆっくり歩いて行った
そして村を抜け、林の中に入っていく
見失ったら面倒だと思った
だが 男の足取りはゆっくりで しばらくして林を抜ける
そこは崖の上で 見晴らしがよかった
だがどこか殺風景だった
−− 一か所を覗いて
崖の上に 一つのかなり古そうなお墓があった
石が置かれその周りには 毎日誰か訪ねてきているのか 多くの花が添えられている
男が持っている花と そのあたりに生えていそうな花
男はその墓に花をそえ、参ると じっと海を眺めていた
俺は背後からその男に近づく
俺の存在には気づいているはずだ
後ろからなら 石で頭をかち割る方法もある
−−−無暗に命を粗末にしたらダメだよ
女の言葉がちらついた
−−−イライラする イライラした
「お前も呪われているな」
男の急な発言に 俺の動きが止まる
男はゆっくり俺に振りかえり、笑った
朝日に照らされ 男は満足そうに
だが その笑みは どこか寂しげだった
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ソラノ(プロフ) - すいません。仕事で 指 突き指して打つの遅いです。更新ちょっとお待ちを（汗） (2019年2月16日 3時) (
レス) id: 340c9221f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 3章がだいたい話決まっていたのですが、ちょっと後半かえようかどうしようか迷い中。一回ヒロインと喧嘩別れして 嫉妬やら何やらで狂いまくる尾形も描きたい（おちつけ） (2019年2月1日 2時) (レス) id: 340c9221f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 明日名古屋に行くので更新遅れます。とりあえずツイッターに今尾リパばかり書いてます。そっとは落ち着いたのでとりあえず、後1つネタＵＰしたら こっちに戻る予定です (2019年1月18日 10時) (レス) id: 340c9221f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - ツイッターを最近「フォロー」してくれた人のみ見れる形にしようか考え中。そしたらエロ絵も普通にＵＰできると思い始めた（おい）どうしようか色々考える・・・う〜ん？？？ (2019年1月17日 2時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 三章も書き始め、100Ｐ超えますね。あときわどいなぁ・・・と思う所？（Ｒ18）は別Ｐで作る形にしようと思います。Ｒ18ってどのあたりまでならＯＫなのか手探りですが、Ｒ18つけていないのはごまかしごまかし書いていく予定です (2019年1月16日 18時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2018年12月9日 23時
