キイロとクロ7 (ページ16)

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「チャイム鳴っちゃうよ」

【んー】

風でなびくAの髪が顔に当たって、少しくすぐったい感覚を覚えていると

「…海人とのこと、心配しないでね」

と言ったA

【…】

「好きなのは廉くんだもん」

【俺も好きやで】

「ふふっ知ってる」

Aはゆっくりと体を離して口を開いた

「海人、片思いの子と上手くいってないっぽいよ」

【そうなん？】

「うん、したいようにしなよーって言っても、そうはいかないもんなんだって嘆いてた」

【へえ】

俺って、どうしたらええんやろな

その後教室に２人で戻っても、海人はこっちに気がつくと嬉しそうで、だけど切なそうで…海人のそんな姿を見て見ぬ振りするなんて

俺にはできるんやろうか