キイロとクロ7 (ページ17)

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あれから特別何かがあったってわけじゃないけど

海人の中でAの存在が確実にでかくなってることは、見ててもわかる

その海人を気づかない振りすることに限界がきてることもわかってる

そんな時に海人とたまたま二人になった場面で、向こうから切り出された会話

『…廉はさ、Aのどこが好きなの？』

【は？なに、急に笑笑】

『んー？なんとなく笑』

【へえ】

『で？笑ドコドコーーー？』

【言わねえよ笑】

『ケチ！』

【ケチやないやろ笑】

『んもー』

【…あんさ】

『なあにー？』

【あいつのこと、好きなんやろ】

『へっ』

【海人もAのこと、好きなんじゃねえの】

『えっ』

俺の発した言葉に海人は目をまん丸にして驚いた

【違う？俺の思い込みかね】

『……』

【違うんなら、違う言って欲しいわ】

『違くない、好き、だよ』

【……】

『ごめん、廉』

【なんで謝るん】

『…ごめん』

眉を下げてうつむきながら話す海人

【…別に謝られても、渡さへんよ】

『わかってるよ、2人のこと、どうするつもりなんてない、Aのことも廉のことも困らせたくない』

【…お前ほんま気使ってばっかやな】

『…だって』

【だってとかいらねぇ、身引けなんて言わへんよ、本気で好きなら、俺に嘘つくなよ

悪いけど、俺なりにAの彼氏として、ちゃんとしてきたつもりだから

海人が何かして簡単に揺らぐとは思ってない。】

『……』

【Aのいないところで、海人の行く手を阻むような、そんなかっこ悪いやつにはなりたくないんよ

それに海人とも、変な関係にはなりたくない

から、さ、海人も俺に変な気使わんで

男なら、正々堂々っしょ】

『廉…』

すると海人は瞳の奥を少しだけ揺らして、真っ直ぐに俺を見つめた