拝啓、人殺しの君へ。【SEVENTEEN】

…唯一の繋がり.You ページ8

一旦自宅に戻った後、細身のダメージジーンズに革ジャンに着替え、て愛車のハーレーに跨りアクセルを握る。
夕日が沈み、薄暗い道にライトと派手な騒音が響く。

暫くして海岸沿いの小さな小屋の前でハーレーを停める。
ヘルメットを脱ぎ、革ジャンも脱ぐとその小屋の中から金髪にピアスホールがいくつも開いたイカつい見た目の男が私を出迎えてくれた。





??:「あんにょーん、Ms.murderer(笑)」

「……もう少し可愛く挨拶出来ないの、あんたは」





「murderer」。
『人殺し』と呼ぶ男は私の過去を知る者。
そして、にわかに信じ難いかもしれないが私の義弟だ。
店の客からは「彫り師のチョンガル(サソリ)」とか何とか呼ばれている。
血の繋がりもないし頻繁に会うわけでもないから、私もそのままチョンガルと呼んでいる。





CG:「生憎クソ野郎の息子なんでね、義姉さん相手に可愛子ぶりたくないんだよ(笑)」





身体がビクッと跳ねる。
チョンガルの言う「クソ野郎」は





「自分の親を殺されて悔しい??」




私が殺した。
面食らったチョンガルだが、スグにいやらしく口角をあげて笑う。





CG:「ハッ、まさか??死んでくれてせいせいするよ(笑)」

「…………そう」





私と3つも違うのに肝が据わってる男だ。
見た目も相まってそう見える。





CG:「それで、何の用??義姉さんがここに来るの久しぶりじゃん」

「あぁ……何だか背中に入れてもらいたくなってね」

CG:「また??」

「気分よ、気分」

CG:「義姉さん可愛いんだから増やさなくてもいいのに……まぁ、寒いから入って。話はそれからだ」

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