拝啓、人殺しの君へ。【SEVENTEEN】

…バトル.You ページ40

「これで、よし………っと」





万年筆と青いインクで書かれたそれを丁寧に乾かして折り、封を閉める。

万年筆は子供の頃形見としてもらった実父の物で、肌身離さず持ち歩いている。
私が小学生の頃に事故でこの世を去った父さん。
昔のことは思い出したくないけど、優しくて大好きだった。

金遣いの荒い母を責めることなく愛し、人一倍苦労してたんでしょ??
夜遅くまで働いて疲れた顔をしていたの、知ってたよ。
それが積み重なって、疲労して歩いたらトラックに跳ねられて……聞いた事があるのはそこまで。
母に殺されたと言っても過言じゃない。
それなのに母は……懲りずに新しい旦那を見つけ、挙句私に暴力を振るう。
死んでしまえばいい、何度も願った。





「って、私が言える口でもないんだけどね…」





私も人殺しだし。









ドタドタドタｯｯｯｯ









DN:「ヌナぁぁぁ!!!!!!」

「うわぁ!!!!?」





バンっと大きく音を鳴らし入ってきたディノさんに思わず変な声が出る。





「ど、どうしたんですか、そんなに慌てて……」

DN:「ヌナっ、逃げて下さいっ!!!!!!」

「は??」

JH:「急げ、バレたら困るのあんただぞ!!!!!!」





その後に続きジョンハンさんもけたたましい音を立てて走ってきた。
……何気に話すの初めてなのに「あんた」呼ばわりされたのは結構根に持ちますよ、私。





「いきなり逃げてと言われましても、私には状況が把握出来てません」

JH:「頭悪いの??お前の為に言ってやってるんだ今すぐ行動に移せ」





……性格悪いにも程がある。
もうこれはアイドルとマネージャーという身分格差とか気にしていられる問題じゃない。
ムカつく、半殺しにしてやろうかしら……。





「お言葉ですが事情を説明しないで行動に移す事は通りが通りません。それとも、事情を話さなくても伝わるとお思いで??」

DN:「ぬ、ヌナ、落ち着いて下さい!!事情は僕から話しますからっ!!」

JH:「いや、教えなくていいこんな奴に。少し痛い目にあえばいいんだ」





あぁ、本当ひん曲がった性格だ。
どうやら私はジョンハンさんの事が嫌いみたいだ。
1番は、ミンギュさんだけど…。





JN:「Aちゃ〜ん!!!!!!」

JH:「げっ……もう来やがった……」

HS:「Aっ、モネクの皆連れてきたぞ!!!!!!」

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