９０日目 ページ8
．
怪しい笑みを浮かべて俺を見つめる紅覇。
その熱い視線により自分を忘れそうになるが、どうにか持ち堪える。
(だめだ…ジュダルのところに行くんだ！流されるな…！)
俺は紅覇の隙を突いて腕から逃げ出し距離をとった。
紅覇「！」
「…」
目を見開いて驚く紅覇を見て俺は思う。
…綺麗な瞳。
この瞳にどれだけの人が魅了されたのだろうか、と。
．
しかしそこではっとする。
そんな事を考えている暇は無い。
それを伝えるべく口を開いたが、紅覇が先に話し始めてしまった。
その表情はどんより、曇り空が広がっていて今にも雨が降り出しそうな様子だった。
紅覇「…行くのぉ？A、お前にとって“今回は好都合な事”なんじゃないのぉ？
…だって、ジュダル君は____を滅ぼすつもりみたいだしぃ」
その言葉にどくん、と心臓が鳴った。
俺は自分の胸に手を添えて落ち着かせる。
(………確かにそうかもな。でも、)
俺はゆるゆると首を横に振った。
「そういう問題じゃない」
．
そしてくるりと向きを変え、走り出す。
後ろで紅覇がどんな表情をしていたかなんて知らない。
目指すは外。ここから出る。
護衛官には「遅くなる」とだけ伝えた。
(______待っててくれ、ジュダル)
とっ捕まえてすぐにでも聞き出してやるから。
俺を拒絶した理由を、さ。
．
たんっと地面を蹴り浮遊魔法を発動して上空へ舞い上がる。
「…案外、傷ついてんだからね」
．
．
(どうしてそんなに必死なのか？)
(そんなの自分でも分かんないよ)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lilly - 続き楽しみ！ (1月26日 19時) (
レス) @page15 id: c4f5b7eeb7 (このIDを非表示/違反報告)
お狐。 - 僕は、この小説が好きです。続き楽しみにしています。更新待ってます。by2020年にこの小説を読んだあなたのファン (2020年2月29日 23時) (レス) id: c29d72685c (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - 待ってます！！！！！ (2019年10月13日 20時) (レス) id: 78d5e6cd97 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使 - しろねこさんに賛成です。楽しみに待っています (2019年9月29日 12時) (レス) id: c08d721fac (このIDを非表示/違反報告)
しろねこ - 帰ってきてください2019年でも見てる人より (2019年8月9日 5時) (レス) id: 604760b581 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＋花 | 作成日時：2014年11月29日 20時
