貴方以外を愛すことは出来ないのに[wrwrd] (ページ7)

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～～をすればこの病気は治る､だとかこの薬が良く効くとか､医学的根拠もない不確かな情報を必死に掻き集めて生きていくより
心をふるわせて､残りの時間を貴方と生きたい｡

だから､私を慰めないで?
ﾀﾋぬのが惜しくなっちゃう｡せっかく決心がついたのに…
貴方に最後､私の名前を呼んでほしい｡
慰めの言葉じゃなくて､名前を｡

tn｢大丈夫っ…きっと…助かるから…な？｣

『トン…トン…』

tn｢なんや?!どうした?!｣

『泣かないで…私を､…慰めなくていいから…』

tn｢っ…｣

『私の名前を…呼んで?』

掠れる声を力を振り絞って出す｡

tn｢Aっ…!A…｣

[ﾋﾟｰｰｰｰｰ…]

私はこの日､この人に名前を呼ばれながら永い…永い､永遠に終わることのない旅へ出た｡

そして､数十年後｡
貴方は私と同じ旅に出るでしょう｡
その頃には､私なんかより素敵な奥さんと､可愛い子供が出来ているはずよ…｡
わたしを忘れて自由に生きて欲しい｡

愛し合ったまま別れ､旅立ち､新たな人生を踏み出す｡

この儚くも美しい最後が私と､トントンに相応しい最後なの｡

ずっと昔にあった古い映画の様な最後が…ね｡