検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:9,202 hit

姫君、あお ページ12

私は秀明が終わったら、猛ダッシュであおとの待ち合わせ場所に行った。




「あ、彩。」


「遅くなってごめん。さ、行こ。」




あおに危険なことが起こらないように、なるべく明るい道を通ってあおを送る。

後ろや前には影に隠れたkzメンバーがいた。




「送ってもらうなんて悪いな。」


「そんなこと言ってる場合じゃないよ!明日の朝は私が迎えに行くから、家にいてね。」




未だに申し訳なさそうな顔をしているあおを宥めて、何とかあおの家に着いた。




「送ってくれてありがとう。本当にごめんね。」


「ううん、大丈夫だから。じゃね。」




私はあおが家に入るまでを確認し、自分の家に向かった。

私とあおの家はそこまで距離はなかったので、特に苦労することはない。

さっさと家に帰って、予習復習をした後、ベッドに入った。





次の日はいつもより早く起きて、あおの家に迎えに行った。

家に着いたらすでに、物陰から翼と忍が待機してるのが分かる。

チャイムを鳴らすと、すぐにあおが出てきた。




「わざわざごめんね。美門君なんか、バスケ部の朝練休ませちゃったし。」


「ううん。大丈夫。翼の方はどうだろ…。」




そう言いながら翼に目を向けると、コクンと頷いてくれた。




「大丈夫だって。とにかく、早く行こう。」




その一言で私たちは歩き始めた。




「今日の妹の保育園の送り迎え、お姉ちゃんに任せといたから。」


「確かにその方が安全だね。」


「うん。買い物はお兄ちゃんに。本当、今日だけは兄妹が多くて助かったよ。」


「今日だけって。」




あおには、可愛い妹2人と綺麗なお姉さん、優秀なお兄さんがいる。


私たちは電車に乗り、その様子を翼と忍が遠巻きに眺めていた。




「何か私、姫みたい。優秀な騎士と、可愛い付き人に守られた、ね。」


「ふふ、姫君は私がお守りします。」




そんな冗談を交わし合ってたら、あっという間に学校に着いた。

あおを席に座らせといて、翼と忍とで情報交換をする。




「どうだった?」


「俺、前に嗅いだ人間の匂いを見つけることはできなかった。一応、今日はマスクを取って生活しておくよ。」


「そうだな、それがいいな。それで、俺の見ていた限りでは、不審な人物もいなかった。」




収穫はなかったので、私はあおの近くに行って、警備を再開した。

マズい→←恐い



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たちばなあや | 作成日時:2018年4月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。