陽だまりの５人組 (ページ2)

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春の日差しと朝のわちゃわちゃ side N ページ2

耳元で鳴る目覚まし時計。

溜め息を一つついて、起き上がる。

窓の外に目を向けると、それはまあ、見事に咲き誇る桜があるわけで。

桜、春……となれば、新学期。

憂鬱とは裏腹に、きらきらと輝く美しい世界は、俺への嫌味なんだろうか。

なーんて、偏屈なことを考えてみたり。

「朝ごはん、さっさと食べないと遅れるわよー」

一階のリビングから聞こえる母さんの声と同時にベッドを抜け出し、クローゼットを開けて制服に着替える。

案の定、ぶっかぶかなシャツ

採寸のおばちゃん、てきとー過ぎるだろ、

ふあーっと欠伸をしながらリビングに入る。

「おはよー」

「あら、今日は調子良さそうじゃない」

鼻唄交じりにそう言うと、何故かご機嫌な母さんはほら、焼きたてとメロンパンを出してきた。

うん、美味いよ、けどさ、何で焼きたてなの？朝からパン焼いてたの？相変わらず朝からアクティブだな、うちの母さん。