【天月】仮面をとってくれたのはアナタでした･･・【歌い手】 (ページ5)

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３音目ページ5

唐突に聞いてきたものだから少し驚いたけどちゃんと答える

天「俺たちみんな好きだよ」

しゃ「ボカロって知ってる？」

沙矢「大好き!!愛してるよ」

意外だった
彼女はかなりのニコ厨らしい

天「俺たちそこで歌い手をやってるんだ」

沙矢「･･もしかして、しゃむこにつきなの？」

しゃ「正解！やっぱこのあだ名で読んでたらわかるよね」

沙矢「まさかって思ってたけどねｗ珍しいし」

コ「へ～ｗ譲原さんも歌、好き？」

沙矢「･･･」

しゃ「譲原さん？」

沙矢「ああ･･ごめんｗ好きだよ！」

一瞬彼女の表情が曇ったよな･･
何か地雷でも踏んでしまったのだろうか

そのあとは特に何もなく時間が過ぎて行き
結局あの違和感の正体がつかめなかった

沙矢side

危なかった･･変に思われてないかな？

私はもと歌い手だ

しかし、もう引退してるからできるだけばれたくはなかった
でも、あの人たちは優しかったから仲良くなれてうれしかった

けど、また嘘をついちゃうのかな
こんな自分の身を守るために

女「･･さん！譲原さん！」

沙矢「へっ!?ああごめんね」

女「大丈夫？さっきからぼーっとして」

男「体調でも悪いのか？」

沙矢「ううん、大丈夫。心配してくれてありがとう」

女2「そんなことはないわ！友達でしょ？」

友達･･か

沙矢「うん、そうね！話の続きをしよう」

私にとってこの人たちは友達なのかな
それさえもわからない自分には心底呆れる

いつの間にか時間がたち下校時間になった
外には雨が降っていた

沙矢「小ぶりだし･･大丈夫かな」

傘もささずに歩く通学路は新鮮だった
いつもの河原で立ち止まる

少し歌おう

沙矢「雨音響くそんな夜は、心のなかで君を探す･･･」

歌う、高らかと響かせるように

この歌から私たちは本当の意味で出会った

天月side

あーあ、雨降ってる
傘忘れちゃったな･･

コニーは別方向だし、しゃむくんは委員会だから
一人で濡れながら帰るか

寂しい
雨はそんな気分にさせる

だから、誰かにいてほしいけど
あいに彼女もいないのでとぼとぼと帰るだけだ

しばらく歩いていたら声が聞こえた
正確には歌かな？

きれいな声、でもどこかで聞いたような･･
俺は、声のする方へいつの間にか駈け出していた