78* ページ48
「……オレを、最低だと罵るか？今になって理解したのだ……オレにとっての、A。お前が…ドッピオにとっての、ドナテラだったのだと」
「……」
「オレは……もうドッピオへ償ってやることもできない。この場に奴がいようとも、もう消してしまった魂の記憶を取り戻すことはできない…。それを、オレは……」
「…どうして、今日……私に？」
「………逃げたく、無かったのだ…自分の都合で、一人の人間の、ただ幸せに暮らしていた男の人生を…オレは壊してしまったのだ……それを隠して、自分だけのうのうと幸せになろうなどとは、到底思えなかった…。軽蔑してくれて構わない。オレは卑怯な男だ。ただ、お前とそうなる前に、話しておきたかった」
ああ、この人は
私はボスを優しく、そして強く抱きしめた。彼の頭を撫でながら、私は彼をそっと包み込むようにしてあやす
「……ボス、ディアボロさん。私は…あなたが好きです。大好きなんです…。あなたがもし、あなたの過去に押し潰されそうになったら、私が支えたい、嫌ったりなんかしません。これからずっと、一緒に歩いていきたいんです…。あなたのおかげで毎日が楽しいんです、私。あなたが幸せになる事で、誰かがそれを責めるのなら、私もそれを抱えます。罪も一緒に償います……何があっても私はあなたのそばにいます。大丈夫です……」
ボスはちょっとスンッ、と音を立てて、私の服の襟を濡らした。
「も〜ほら、ボス。よしよし。大丈夫ですよ、泣かないで」
「……お前はいい女だな」
「ええ〜へへへ、そうですかね」
「…ああ」
ボスは笑いながら顔を上げた。涙はもうおさまっているようだったが、潤んだ瞳がとても綺麗に見えた。私はボスと優しくキスをした。柔らかくて小さなそれは、だんだんと時間を重ねるごとに熱く激しくなってゆく。私は彼の瞳がだんだんと熱を孕んで行く様を見た。私も同じだ
「……ボス」
今のこの人なら、
彼の耳元でそっと囁いた。「いいのか？」と驚いた様子で確認される。ゆっくりと頷くと、私はそのまま彼の寝室へ運ばれる
ベッドに寝かせられ、再び愛でるようなキスを何度も送られる。私もそれにひたすら応えると、ボスは嬉しそうに笑いながら私を抱きしめた
「……本当に、構わないんだな」
「…うん」
私は彼の首へ腕を絡めた。ボスは私と視線を合わせると、覚悟を決めたようにハッキリと口を動かした
「……A…お前が、大好きだ」
ああ、なんて幸せなのだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジョジョの奇妙な冒険」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ - ディアボロ大好きなんで読んでてすごく幸せになりました...ありがとうございます、応援してますッ(*`ω´*)ゞ (2019年7月29日 3時) (
レス) id: 8c2c39cf4c (このIDを非表示/違反報告)
柊 - 今日の朝からぶっ通しで読んでました！ほんとに最高です、読んでいるこっちまで幸せな気持ちになれました！ありがとうございます！！ (2019年7月28日 12時) (レス) id: 5ad2d14ece (このIDを非表示/違反報告)
うまうま@馬犬さんに憧れて - もう……ほんとすきぃ……。とうとい、d(^q^).｡o(マジ尊い)いつも更新楽しみにしてます。前まではなんか緊張してコメントできなかったんですけど、頑張りました！続き待ってます。 (2019年7月25日 16時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
さとりぐ(プロフ) - あまああああああああああああああああああ死ぬ (2019年7月22日 11時) (レス) id: 87b309d9ee (このIDを非表示/違反報告)
パンバーガー - 二人がめっちゃ可愛いです！無理をしない程度の更新をしてくださいね！ (2019年7月21日 7時) (レス) id: e168a05c5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しそし | 作成日時：2019年7月18日 19時
