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ボスの隣でバーチ・ディ・ダーマを口に放り込みながら、視線はテレビに釘付けである
「A」
「ん」
ボスがあ、と口を開いているのでそこにも放り込んでやる。案外普通に接しているように見えるかもしれないが、私は結構まだ内心ばくばくである。ボスはモシャモシャとクッキーを咀嚼して飲み込んだ後、美味い、と私の手を掴んでもう一つ口に入れた。うわー、凄いなこの人は本当。なんでそういうこと素でやっちゃうかな。うん
「美味しいですか?普通に日本でもありそうな味してますね」
「お前のが一番だ」
「えっへェ…」
ゴースト・イン・ザ・シェル。こんな映画だったのか。ボスにとっては未来の未来な映画だからかなり凄まじく見えるのかもしれない。私から見てもすごい
「映画は字幕版が好きだなあ…ボスは字幕問題ありませんか?」
「オレは一応英語は理解できる。字幕も問題はないが映像だけに集中できるな」
「えっ、すっごいハイスペックすぎるでしょかっこいい」
「ところで…どこまでが実現可能となっているのだ?この映画では」
「えーっ!分かんないなあ…後で調べてみますか?どうなんだろう……脳移植とか聞いたことないけどまだできないんじゃないですかね…」
「そうか…しかしまるで本物のようだな…」
「本物の脳みそ見たことあるんですか?」
「……」
「ねえ」
ボスは黙ったまま私を引き寄せ、小さく呟いた
「見たことがある、と答えれば…お前はオレを嫌うか?」
「まさか。そういうキャラでしょう?」
作中でもいっぱい殺してるのに、何を今更。私はボスの口にバーチ・ディ・ダーマを二つ突っ込んだ。もぐ、と少し両頬を膨らませるボスが可愛くて笑うと、ボスはフイッと顔を逸らした
「ひゃあ〜……こういう日本人形みたいなやつが急に異形の化け物みたいになるのってめっちゃホラーで苦手です。まだ海外の殺人鬼とかの方が可愛く思えちゃう。お化け嫌い」
両手両足を蜘蛛のように伸ばして、口から謎のコードを垂らした日本の女性を模したロボットが画面内で動き回るのを見てちょっと怖くなる。ホラーにも種類はあるがこういう日本特有のアレが私は苦手だ
「怖いか?」
「怖いのでもっと近寄ってください」
「フフ」
約2時間に渡る映像を、時々会話を交え、お酒を飲んだり、お菓子を放り込んだり。身体をくっつけあって、柔らかい温度に包まれながら見送った
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twelve(プロフ) - 滅茶苦茶ぶっ刺さりました。大好きです。 (2019年8月3日 1時) (レス) id: 3b57c71271 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 更新ありがとうございます!! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 凄く面白いです!!ディアブロ可愛すぎる…! (2019年7月13日 22時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
味噌鯖 - 面白いしボスも夢主も可愛くて大好きです!頑張ってください! (2019年7月12日 22時) (レス) id: f633d0accd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しそし | 作成日時:2019年7月8日 20時