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私はボスが映画を選んでくれている最中、いそいそとスマホで調べごとをしていた

イタリア料理…レシピ……

ブロッコリーのトマトのバジルサラダ、美味しそうだ。これとあとは…ブルスケッタ?というやつ。トマトとモッツァレラチーズの。前菜とかメインとかもうよくわからない。適当にそれっぽく作ろう!肉料理かなあとは!
調べるとチキンカチャトーラという物が美味しそうだったので、メインはこれにすることに決めた

トマト多いなあ、でもイタリア人だし多分いいよね。トニオさんもトマトがどうのって言ってたもんね

それぞれのレシピに必要な材料をメモに追加していき、なんか彩ないなあと自分に文句を言いつつ、あと何か一品を考える余力が残っていないため、とりあえずはこれで終わりにしようかと思い、最後のレシピを確認したところで、その関連に小さな丸いクッキーのようなものが映り込む

「バーチ…ディ・ダーマ…?」

なんだろう、イタリアのお菓子?新しくタブを開いてレシピを表示する。へェー、貴婦人のキス!洒落た名前だなあ

私はちょっと考える。今日の晩御飯に加えてお菓子作り…ハードルは高い。お菓子なんて滅多に作らないから失敗するかも……

サラダとブルスケッタは簡単そうだ。チキンなんとか…も普通くらいで初めてでも問題なさそう。こっちのお菓子から作り始めて……大丈夫かな…?

メモに無塩バター、と書き込んでは消して、書き込んでは消して……ようやくレシピの材料を全て書き終わると、ボスが借りたい映画の入ったカゴを持って私の目の前でその様子をじっと見ていることに気がつき、私は見ましたか!?と確認するのに必死だった

「アディさん、ちょっと適当にお酒見て待っててください……私の後ついてこないでね…絶対見ちゃダメ!」

「あ、ああ……わかった」

私の形相に気圧されてか、何歩か後ずさりながら退散するボスに、気づかれていまいかとヒヤヒヤする。もし失敗しても隠滅できるようにお菓子を作ることは絶対に言わない。抜かりなくやれ!

私はなるべくカゴの下の方に材料を入れていき、上は鶏肉やらブロッコリーやらで隠した。ボスにも現金は渡しているからお酒は好きなものを自分で買えるだろう。買ったものをエコバッグに詰め合流すると、私はそれをボスに取られることなく自分で担いで帰った。重かった、貧弱だ

……

「ぜっっっったい!部屋から出ないでください!スマホいじって待ってて!」

「……わかった」

よし、始めよう!

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twelve(プロフ) - 滅茶苦茶ぶっ刺さりました。大好きです。 (2019年8月3日 1時) (レス) id: 3b57c71271 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 更新ありがとうございます!! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 凄く面白いです!!ディアブロ可愛すぎる…! (2019年7月13日 22時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
味噌鯖 - 面白いしボスも夢主も可愛くて大好きです!頑張ってください! (2019年7月12日 22時) (レス) id: f633d0accd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しそし | 作成日時:2019年7月8日 20時

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