こんな奴のどこがいいのか。【まふまふ】

お説教 ページ7

まだ入学式なので授業もなく、
学校も午前中で終わる。


みんなぞろぞろと帰っていく。



みんなリア充してますね。
どうぜタピオカでも飲みに行くんでしょ！！
私はそんな友達いないけどね！！！


｢ねえ、聞いてるの？｣


お？目の前には不機嫌な顔をした真冬。
まだ怒ってらっしゃったのね。


『ええ、全く聞いていませんでしたわ。』


バシッ


『いっっっ』



頭を叩かれる。


｢だから！！なんで置いていったの！！｣

『は？なにが？』

｢教室戻るとき。勝手に先に行って勝手に迷子に
なるとか意味わかんない。｣

ふぁ？なにいってんの？


『いやいやいや、一緒に帰ろうとも迷子になったら
探してとも行ってないけど。第一あの時彼方先輩いたし。』

｢はぁぁぁぁ？なに、僕よりあのイケメンな先輩の方が
いいっていうの？｣


いや、認めてるじゃん、彼方先輩のほうがイケメンて。


『だったら何？！』


｢っ！わかった、もういいよ。｣


そういって真冬は私の元を離れて鞄を持つ。


｢今日は一人で帰ってね。途中で迷子になっても知らないから。｣


教室は私だけになって一気に静かになる。
なに？私のせいだったの？
はあー意味わかんない。

私も帰りの準備をして鞄を持つ。




｢ねえ、遅い、早くしてくんない？｣



そんな声が聞こえないのは久しぶりかもしれない。



一人で下駄箱に行って靴をとろうとする。


あれ？



真冬の上履きがない


まだ帰ってないの？








もしかして。







『あいつ、もう先生に許可取ったの？』



どこにあるかもわからない部屋に向かって私は歩き出した。

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