【マフィア松】その表情が”そそる”んだよ・・・？【おそ松さん】

Mafia３５ ページ37

『あの、化粧室は何処でしょうか…？』





Aがターゲット、正しくははその近くにいる

アレッシの"金"目当ての女に接近した。





整った顔立ち、白い肌、長い手脚に


海のように濃い群青のドレス。


そして透き通った声。






その場にいる男も女も、


距離を置いて様子を見ていた一松も。





シャンパンを飲んで赤らんだ頬と微笑みは


彼らを魅了するには、


彼女の容姿は充分過ぎるほど。




誰もが息を飲み込んだ。





「化粧室ならそこの角を右へ曲がった所に…


あ、貴方は、どちらの企業のご令嬢様ですか？」





何処の企業のご令嬢か。


過去の話を言えば、彼女は実母のユカと実父のダグラスの娘。


またはユカと養父のコリンの娘。




しかし過去は過去。


彼女の血縁は、"あの日"で途絶えたのだ。


Aは自分自身を騙し、演技を続ける。






『ふふっ、では問題です。

お当てになって下さい。そうですね、当てた方には…











私からご褒美を』




口に人差し指をあて、唇を舐める。


悪戯に笑う彼女。


ゾクリと漂うこの感じ。









一松「ヤバい、流石にそそるわ…」




普段無感情とも言える一松が、不敵に笑った。










これもAの作戦。


これほどの女に、













ターゲットが手を出さずにはいられないだろう。

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