【マフィア松】その表情が”そそる”んだよ・・・？【おそ松さん】

Mafia０２ ページ3

あれから数週間が経った。


３日前、ガンドールファミリーの本拠点が爆破された。


誰の仕業か、勿論フィリノアは承知済みだ。







「次だな、俺たちは！」

『…はい』






緊張した空気を首領は楽しんでいるように見えた。






「こんなにゾクゾクするの、何時ぶりだろう…」






それがAには恐ろしくも見えた。






『首領、死なないでくださいね』






無表情のまま彼女は言った。






「信用してないのか？」

『とんでもない』






彼女の部下の数十人は、ガンドールファミリー護衛の依頼を受けた。

しかし、そこから帰ってきたのは１人。

その１人も、その後亡くなった。






その部下が最後に残した言葉は


「奴らは、６人、でも、油断したら瞬殺…
同じスーツに色違いのネクタイ…
あんな殺り方、やつら、人間じゃないっ…！！」


涙を流し、苦しそうに逝ってしまった。







『油断はだめですよ。私は死んだ仲間の仇を討ちます』

「Aの怒った顔は怖いなあ」




相変わらず楽しそうに笑う。




さすが「殺人鬼」と呼ばれるだけある。

あまり緊張はしていないようだ。





Aは深いため息をつく。

油断は命取りということを、この人は分かっているのだろうかと。









「…A、お前こそ死ぬんじゃねーぞ」


Aが顔を上げると、そこには真剣な首領の顔があった。




『…ふふっ』

「あ？何がおかしいんだよ！」




久しぶりに見た首領の真剣な表情が、

彼女は少しおかしかったらしい。





『首領こそ、私のこと信じてくださいよ？』

「っ！！」




彼女の笑顔に首領は驚いた。




こんなに楽しい時間は、何年ぶりだろう。

お互いに仕事で疲れて、素で話すことなんて滅多に無かった。

ずっと、こんな時間が続いて___________。









そんな彼らの思いは、「侵入者発見」のサイレンによって掻き消される。





「侵入者を発見しました！６人、同じスーツに色違いのネクタイ！

奴らは、松野ファミリーかと思われます！直ちに戦闘準備を！！」





アナウンスで部下の声が館内に響き渡る。




「来やがったな…｣

『気を引き締めて行きましょう』







その頃出入口付近では同じ顔をした数人が騒いでいた。



「あれ？もう見つかった！」

「だろうね！？十四松が暴れるから！」

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