【マフィア松】その表情が”そそる”んだよ・・・？【おそ松さん】

Mafia１３ ページ15

「妹でよかった」




フィリノアの首領が最後に残した言葉はそれだった。





Aは首領の転がった顔を見て固まる。




人って、こんな簡単に死ぬんだ。




誰のせい？誰のせいで死んでしまったの？




私？首領？死んだ部下たち？





違う、全部全部…



『貴方達のせい、でしょ

突然私たちの同盟マフィアグループを狙って
急に攻めてきて、仲間を殺して…』





おそ松「そういう世界だろ、マフィアの仕事は。今更泣き言か？」




『・・・何故、フィリノアの首領を狙った？』




おそ松「依頼だよ。フィリノアってさ、マフィアのくせに甘いじゃん。
ターゲットに情け掛けたりしてさー。


先代は違ったみたいだけど…まぁそれに怒っちゃった依頼人さんがねぇ〜。



要するに連帯責任で全滅的な？

首領のせいで、みんな死んじゃったわけ。馬鹿だよねぇ、お宅の首領！


あれ、お兄ちゃんだっけ？」






首領の顔を蹴る。




遠くに跳んでいくそれを見て、Aの中で何かが切れた音がした。






チョロ松「その辺にしときなよ、おそ松兄さん」


カラ松「今日は何時もよりも荒すぎる」


トド松「首領って兄ちゃんだったんだね！全然似てないよ」


十四松「どっちも美形だけどね！！！」



一松「うるさい、声でかい…」









会話は驚くほど普通、

たった今人を殺ったとは思えないほどの。



それによって更にAは怒りが湧いてくる。







『お兄ちゃん、か。血は繋がってないけど…


ハハハッ、話聞いたところ、赤色も兄らしいじゃん。
身内が死んだらどんな気持ちか、








教えてやろうか？」








Aの視線は跳ばされた首領の顔。



見られてもいないのに、蛇に睨まれたような気がするおそ松。



本能的に弟たちが危ないと感じた。




『どうしよう、お兄ちゃんのせいで色々思い出しちゃったじゃん…』




薄く微笑みながら、首領に話しかける。



周りから見れば、ショックで頭がおかしくなった女。



実際、彼らにはそう見えていた。







…おそ松以外は。






彼にはこのように感じていた。




「今からこのクソ兄弟を殺ってやる」


「同じくらいの痛さを教えてあげる」


「泣き叫ぶ顔を拝んでやる」






正気を失ったような笑みと殺気。











全身でそれを感じたおそ松はAを押さえ込もうとした。









しかし、それはもう遅かったのだ。

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