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*







私達兄弟は似ていなかった。



容姿、好み、其れに性格も何もかもが違った。


然し、私は其れについては気にした事は無かった。

両親は平等に私達を愛して呉れたし、違って居たからこそ参人其々の善さがより引き立って居たのだと思う。





彼の日迄は、そう信じて疑わなかった。







__そう、彼の日。






或る暖かい日だった。


頬を撫でる風は夏の匂いを予感させ、此れから始まる新しい季節に私は胸を弾ませて居た。



其の日、姉様は風邪を引いて居た。

御医者様は軽いものだと云って居だけれど、苦しそうな姉様を見ていたら此方まで胸が苦しくなった。


姉様の傍に張り付いて泣き乍ら、離れない、と駄々を捏ねる私を見兼ねてか、母様は或る事を閃いた様に笑みを浮かべた。






『んふふ〜たのしいなァ』


「あ、あぶないよA!ちゃんとまえ、むかないとだめだよ〜」



先程の涙何て嘘の様にご機嫌に軽やかなステップを踏む私。


を、心配そうに見詰める兄様。



母様の御命令に依り、姉様宛の林檎等の御見舞品を購い来た私達。


普段は参人で居て、何方かと云うと姉様が兄様を独占する事が多く、少しだけ嫉妬して居た私にとっては短い乍も兄様を独占出来る時間だった。



まるで逢引(デェト)の様だと余り子供らしく無い事を考えて居た私は唯の御使いでも嬉しくて仕様が無かった。





「あぶないからぼくとおててつなごうね」



『わぁい!つなぐ〜!』



ぎゅうっと、差出された手を嬉しそうに握る私を見て、釣られる様に兄様も笑って居た。



__嗚呼、兄様と手を繋いだのは之が最後だったなァ。





『にいさま!Aこうえんいきたい!』



御使いを済ませた帰り道に有る公園を瞳を煌かせ乍ら兄様を見詰める。


「えェ…でもナオミが_」


『ねえさまにおはなあげるの!』




「うーん…かあさまたちにはないしょにできる?」



『うん!Aないしょにできるよ!』


おめめちゃっくってやつだよね、と胸を張り誇らしげに云う私。




「おくちちゃっく、ね。…だいじょうぶかなァ」



姉様の事も有ってか中々頷かなかった兄様だったけれど、渋々と云った様子で了承した。



本当はもう少し兄様を独り占めしたかっただけなんだけどね。






*



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黒蜜おもち - 終わり!?おっおわ……続き、ください。。。 (3月28日 12時) (レス) @page38 id: b91ecec67d (このIDを非表示/違反報告)
亜美 - 続きをお恵みください… (12月30日 21時) (レス) @page38 id: 5d2aa23f76 (このIDを非表示/違反報告)
山羊のサーカス(プロフ) - 終わり...だと...!?再度更新を願っております...! (11月25日 18時) (レス) @page38 id: 78c8c266f2 (このIDを非表示/違反報告)
かぐや - 終わっちゃった…更新して欲しいです!!お願いします… (9月8日 21時) (レス) @page38 id: 65c95105c4 (このIDを非表示/違反報告)
rai - お、終わり⁉︎是非更新をしてくれることを願って (8月19日 22時) (レス) @page38 id: 67327e3dd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふにゃた | 作成日時:2018年2月18日 19時

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