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【Aside】






そんなこんなで文句を垂れつつ、

後ろ向きのまま連れて行かれた場所は







『………事は起こさないんやなかった?』





高杉「言ったろ、今はってな」





『……ふーん』







この国の顔が揃う江戸城前





襟から高杉くんの手が離れると同時にその隣に立つ



高杉くんは特に気にした様子もなく、

江戸城に視線を向けたまま黙ってしまった





正門とは反対側に来た為、門番や見張りは少ないが

過激攘夷志士の高杉くんがのこのこと

こんなとこに来てええんやろうか













高杉「……おい、A」





『ん?』





高杉「お前ェは何者だ」







暫く無言が続いた後、

江戸城へと向けられていた視線が此方に向く


深緑の瞳と突拍子の無い質問に一瞬固まった



動揺を気取られぬよう、

さっと俯き笠で視線を断ち口を開く







『……質問の意図が上手く汲めんな


ある程度は高杉くんも知ってるやろ?

神咲A、情報屋の「とぼけてんじゃねェ」』





高杉「んな事知ってらァ

俺が聞いてんのはソレじゃねぇ事くらい分かってんだろ」





『…………なんでいきなり?』





高杉「別にここで思い立って聞いた訳じゃねェさ

手前ェと会った日から違和感があんだよ



それを今確かめてるだけだ




………お前ェ、

俺と1度会った事あるだろ



路地で会った、あの日より前に」





『……』





高杉「松下村塾の近くの廃墟、でな」





『!』







着物の襟を引っ張られ、

顔をずいっと近づけられる



鼻が触れ合うような距離で視線が絡み合い

身動きも出来ない





息が詰まる







高杉「無言は肯定だ

……なァ、何とか言えよA




お前ェは何を知ってる


あの時、」








……刹那、


目の前が一瞬白く弾けた








『自分は……「貴様ら!!そこで何をしている!」』





高杉「………チッ」






口を開きかけた時、遠くから大声が聞こえた



そちらを見れば、

恐らく見張りであろう侍が数人此方へ向かってきている






高杉「おい、巻くぞ


……別にてめェのんな面見る為に聞いた訳じゃねェからな」





『……ん』







………そんなに酷い顔をしていたのか




緩く掴まれた腕と反対の手で笠を深く被り直し、

高杉くんの背中に続いた

436 ・→←434 朝霧



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岬影 - 明けましておめでとう御座います。。これからも頑張ってください。 (2023年1月1日 8時) (レス) @page28 id: c8b8308491 (このIDを非表示/違反報告)
か。(プロフ) - 村瀬さん» ありがとうございます〜!ゆっくり更新していきますので気長にお付き合いください〜 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 15a41b8b93 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬 - バラガキ篇…!更新頑張ってくださいね🤲 (2022年11月13日 12時) (レス) id: 518be6f384 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:か。 | 作成日時:2022年11月12日 23時

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