79 ビーツの黙示録――3 ページ32
「アマージョ、もう大丈夫だよ」
しゃなりしゃなりと頬を寄せてくるアマージョはとても可愛らしい。ヤローさんにもらったげんきのかけらの使ったおかけですっかり元気になっている。きのみジュースを使ったのは内緒だ。
「ネリネさん、ありがとうございます。随分あなたに懐いていますねえ」
「ええ、くさタイプのポケモンってすべすべしててかわいいですね」
そうでしょう、そうでしょう! とヤローさんのくさタイプジムリーダーの魂を揺るがす発言をしてしまったようだ。
「それより! さっきのダイマックスは何か奇妙でしたねえ」
アマージョを撫でながら四人の話を聞く。やはり凄腕のトレーナーだからか、私より細かくこの子の異変に気づいていた。
「ヤローさん、トレーナーがいない状態でダイマックスは可能なんですか?」
「いいえ。ダイマックスは通常ダイマックスバンドにポケモンが応えることで発動しますが……。こちらのポケモンのトレーナーも見当たりませんし。謎が謎を呼ぶ事件です」
アマージョはターフジムで管理するらしい。それを聞いた彼女はあからさまにショックを受けていた。
「ほんならアマージョちゃん、ぼくについておいで。ネリネさん、たまに遊びに来てもらっても構いませんからね、むしろ来てやってくださいよ」
アマージョちゃんも嬉しいと思うので、といつもの柔らかな笑みを浮かべてジムから離れた。いつまでも名残惜しそうに私を見るものだから来週辺りにはターフタウンに来ようと決めた。
「おーや! おやおーや! あのダイマックスをおさめましたか」
「おーや! おやおーや! さすがはリーグチャンピオン!」
知らない男の声が複数。似ているようだが少し違う。音の正体を探ろうとしたらそれはすぐに見つけられた。
フレンドリィショップであったところに赤と青の背広を着込んだ男性が二人。どうやらこの二人組がホップが追っていた相手らしい。
「どなたです? 観客やスタッフは避難させたはずですよ」
私を背に隠してネズは彼らに尋ねる。しかし肝心の二人はネズの質問とは少し違った回答を言った。言葉にはしていないが、ネズは確実に苛立っている。恐れを知らぬ彼らはトドメを刺すようにまた口を開く。
「といいますか、なんですあなた?変な髪型!」
「オマケに全身シロクロ! ナンセンスですね兄者」
「全身赤と青のスーツ着てよく分からない髪型してるあなたたちに言われたくないよッ!」
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伊万里(プロフ) - 星猫さん» 申し訳ないですが知らないアニメですね。 (2021年4月5日 0時) (レス) id: 8155f27608 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - トランスフォーマープライムは知ってます? (2021年4月3日 21時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
伊万里(プロフ) - 星猫さん» REBORN、天デ部、アニポケ、ヘタリア、ジョジョ、SideM、ドクストとか色々あります。今パッと思いつくのでこれくらいですが多分もう少しありますね。 (2021年3月27日 21時) (レス) id: 8155f27608 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 伊万里さん» 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月27日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
銀狼&銀狐(プロフ) - 伊万里さん» ポケマスのI.D.です! 1210-0027-9994-1592です!!このI.D.をポケマスで友達検索のところでうってくれれば友達なれます!! (2020年7月15日 18時) (レス) id: d5e2916806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊万里 | 作成日時:2020年3月6日 9時