跳んで歌って舞い上がれ【2】【剣盾】

60 ノー アンコールの 継承 ページ13

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「皆、聞いてくれてありがとう。楽しかった。でもね、私たちにアンコールはないのよ！」
「フッ、言うようになりましたね。
ステーションライブはこれで以上です。主にスパイクタウンで活動してますので、ライブの時はぜひ来てください」

　ネズがそう言うと観客たちにより拍手喝采の嵐であった。去り際に応援メッセージとチップもいただけた。
　人が散り散りになったところで駅内にはエール団とリーグスタッフがドンパチしている音だけが響いていた。

「エール団よ！そこは任せますよ！ネリネ、来るのです！」

　私の手を掴み取りネズと一緒にモノレール乗り場への道を急いだ。

***

「あのころの スパイクタウンを 思い出させる 熱狂…… 渾身の ライブ でしたよ
ネリネも よく がんばりましたね」

　ローズタワーに辿り着くと隣から呟く声が耳に届いた。声色はとても優しく、疲労した心に染みていく。同様に労ってやると彼は笑みを浮かべた。

「ただし アンコールは ないのです！
って まだ いたのですか?
さあ おまえら 行くのです！
おれたちが エールを 贈りますよ！」

　ユウリとホップはマリィと何か話し合っていた。あっ、そうだ。一応かいふくのくすり渡しておこう。

「アニキたちが ムチャすると まずいからね
なにか あれば 戻ってきてね」
「行こうぜ ユウリ！ネリネもありがとな!」

　三人でローズタワーに入るユウリたちを見守る。どうか、無事に帰ってこれますように。

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