一緒に生活[HIKAKIN]

難航３ ページ37

なんだか家に真っ直ぐ帰る気にはなれず、デパートのなかにふらりと入り輸入食品や雑貨が売ってある店に入る。
どうせ今日は光も帰ってくるのが遅い、気晴らしに家でお酒でも飲もうか。
生ハムやチーズそして適当につまめそうなものとお酒をカゴに入れる。
会計を済ませて外に出ると、昼下がりの日差しが降り注ぐ。
ちらほらとリクルートスーツを着ている人も通り過ぎていく、就活生だろうか。
職を探しているという点では彼らと全く状況は一緒だが、なんだか就活生がキラキラとして見えた。
あのころには不安ももちろんあったが、新しいことに挑戦するドキドキやワクワクもあった。

「…帰ろう」

早く帰ろう、まるおともふこが待ってる。家に帰ったら少し休んで今日はゆっくりしよう。
少し早足で私は帰宅を急いだ。

帰宅するとまるおともふこが出迎えてくれる。
なんだか自室にこもるのも一人になってしまって寂しいからリビングにいることにした。
ソファに座っていると足元にまるおがぺたりと座り込んでいた、そのふわふわの被毛をなでながらまるおに向かって呟く。

「私このままどうなっちゃうんだろう…」

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