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「さっきの…ケンチンが危ないってどういう事なんだよ」
『はい。パーちんくんが捕まったあの日、その場に居たのは万次郎くん、ドラケンくん、花垣くん、ぺーやんくん、私と、そして愛美愛主です』
「ああ」
『その後、万次郎くんとドラケンくんがパーちんくんの事で喧嘩して…、結局パーちんくんが出るまで待つ、っていう事になりました』
『もし、それをぺーやんくんが納得していなかったとしたら?その判断を聞いて…、パーちんくんが万次郎くん達に見捨てられたと思ったとしたら』
「!!まさか」
『パーちん君の事をぺーやんくんは凄く慕っています。その判断を聞いて、なんで、許せない、と思う。そして愛美愛主…、東京卍會に下ったとはいえまだ不服に思っている奴らばっかりでしょう』
「チッ、ソウイウ事かよ…!!」
『これでお祭りにドラケンくんが居るなら私の考えは多分正し「居る」え』
「ケンチン、エマと祭り行ってる…!!!」
私の考えが現実味を帯びてきた。
「オレとケンチン、どっちも居たら勝てるハズねぇから引き離してケンチンだけ愛美愛主と手組んで襲おうって考えか…!!」
『多分それが目的でしょうね…っ!』
「クソ…!」
ギュン、とバイクが更にスピードを上げる。私も思わず腰に回した手に力を込めた。
「A、着いたらオレはオマエを守りながら喧嘩は出来ねぇ、引き返すなら今の内だ」
『万次郎くん、ご安心を__、もしやられそうになったら少しくらい無茶してでもボッコボコに仕返してやりますよ』
「無茶はすんな!!」
万次郎くんが声を荒げる。そして、小さく「オマエだけは、居なくならないでくれ……」と呟いた。
私は大丈夫ですよ、居なくなったりなんかしません、と返す。
『それに私、守られるだけじゃ嫌なんです。万次郎くんもドラケンくんも皆、私の数少ない友達の内の1人だから少しは体、張らせて下さい』
「ケガは、すんなよ」
『善処します』
着いた。いつの間にかザーザーと降りしきっていた雨。傘なんて差してる暇はない。普通にお祭りに来た人は雨が降ってきたからかまばら。
既に始まっている乱闘と、頭から血を流したドラケンくん。集まった東京卍會。愛美愛主の残党を引き連れたぺーやんくん。
「ふん!やっと来た」
「この排気音」
長い長い夜は、まだ始まったばかり。
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沙耶(プロフ) - とっても面白いです!他の作品も読んでいて楽しいです。出来ればこちら更新してくださると嬉しいです。未来のことも気になりますし! (2022年9月25日 22時) (レス) @page31 id: 5943b8e857 (このIDを非表示/違反報告)
Rii - 本当に面白い・・・。続きを更新してくださるとすごく嬉しいです・・・! (2022年9月17日 13時) (レス) @page31 id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます。drem要素はナシですがkkak要素は少しだけ入れようと思ってます;; (2021年12月5日 21時) (レス) id: 360fc9d44a (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 素敵です!一つ質問ですがこれって、ドラエマやココ赤はありですか? (2021年12月5日 19時) (レス) @page28 id: 84912e6348 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!頑張ります( ; _ ; ) (2021年12月3日 22時) (レス) id: 1410bbb1e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆー。 | 作成日時:2021年11月15日 18時