【今日から俺は】月川の妹は開久の...

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貴)智司……あのね………
………やっぱなんでもない…



智)何でもなくねぇだろうが


貴)本当に何でもない…



智司はため息をひとつつくと


智)また兄貴に何かされたか？

察しがついたのかそう尋ねた



貴)…ちょっとだけ…ぶたれた…
でも、多分…私が悪いの…私が…兄さんの気に触るようなことしたから…


智)心当たりでもあんのか


貴)……何も無い……


智)何もねぇなら謝る必要ねぇだろ
気に病む必要もねぇ


貴)うん………

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貴)おはよー…って教室誰もいないし…



智司達はどうせ溜まり場にいるのだろうとそちらへ向かおうとした

しかし
後ろから見知らぬ男に声をかけられた


男)おい


貴)…！？……？


ビックリして後ろをむくと
ヘルメットを被った男子生徒がいた

見たことない風貌にすぐ編入生だと分かった


ここ開久では新人が入ってくればすぐに情報が回る



貴)……誰…？


男)誰でもいいだろーが…
それより、ここの頭誰だ？



よく見ると手にバッドが巻き付けてある


貴)…、…、


殴られるかもしれない、そう思ったが



貴)あ、えっと…連れてってあげるから……待ってもらってもいいですか…？


そう言ってヘルメット男がよそ見をした瞬間を見て近くに転がっていた鉄パイプを投げつけた
そして全速力でAは逃げる


男)テメェ何しやがんだコラァァア！！


そう叫んでバッドを振り回しAを追いかけた


階段を駆け下り智司達のいる校庭に向かって走り続けた

スカートの裾がほんの少しめくれてしまっているが殴られるよりはマシだ


貴)(怖いけど…相良や兄さんに比べたら全然平気…！)



しかし女子と男子では力の差は激しく
直ぐに追いつかれてしまった



男)逃げなきゃいいのによォ


下品な笑いを飛ばしてAの腕を掴む


貴)…っ！…っ！


必死に男の腕を引っ掻き逃げようとするが逃げられない
走り過ぎたからなのか発作もではじめた


気分が悪くなる


すると今村と宮田がちょうど登校してきたらしくAと男の修羅場に鉢合わせた



今)え、Aさん？


宮)え、修羅場？


今)あ、すんません
男女の事に無遠慮に…
お邪魔しました…


何を勘違いしたのか背を向けた2人


男)ちげぇわ！！

それを見てヘルメット男が反論する

そしてヘルメット男が2人に顔を向けたタイミングでヘルメット男の足を踏み隙をついてまた逃げ出したA



貴)…っ！


男)待てアバズレがぁぁあ！

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