六人の化け物たち≪能力松≫〜合作〜

僕の大切なもの【トド松】 ページ6

屋根の方からおそ松兄さんと一松兄さんが話してる声が聞こえてきた。
スルーしようかと思ったけど、“カラ松”ってワードが出てきたから、柄じゃないけどわざわざ屋根まで行こうと思えたんだ。



こういうことをする自分って、やっぱりカラ松兄さんのことが大切なんだな、とか改めて思える。




「…うん、知ってる。みんな、知ってんだろ」



やっぱり、わかってたんだよね。…薄々気付いてたけど。それに、兄さん達の会話を聞くに、おそ松兄さんも知ってる。



…ってか、普段一緒に生活してたら気付くよね。





けど、カラ松兄さんは無理矢理隠そうとするんだ。


─僕達から、逃げるんだ。





ホント、バカじゃないの？とか思う。



…けど、







それがカラ松兄さんだから仕方ないんだ。しょうがないことなんだ。



カラ松兄さんは兄弟の中でも一番家族想いだからさ。





「ただいまー」


「あ…おかえり。」




僕が散歩にでも行こうかな、って思って玄関まで行ったらチョロ松兄さんが帰ってきた。



「これからどっか行くの？」


「まぁね。」




「あ、ねぇ、トド松。」







靴を履き、扉に手をかけたところで、チョロ松兄さんに声をかけられた。



「……ん？何？」

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