43.これが”愛している” ページ5
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東京卍會に残る
そう決断した僕が真っ先に向かった場所は、堅の家だった。
堅「司か?…会いてぇならメールしろ。俺のほうから行くから。
ここには来るなって言ってるだろ」
会って早々に僕の心配をしてくれる堅は、やっぱり僕の大好きな堅だ。
『堅、あのね。僕…東卍残るよ』
堅「…は?」
途端に堅の声は低くなる。
だが、もう僕も引けない。
『決めたんだ。僕、万次郎の傍に居る。』
堅「…真一郎くんか?」
『……万次郎の傍に居なきゃ駄目なんだ。僕は』
真にぃだけじゃない。
もう僕は、いろんな人の未来を背負ってしまった。
『もう、堅ともこんな風に会えない。』
ダメだ。泣くな。
『だから…だからね堅。
最後に―――…
僕を、堅の好きなようにしてほしい。』
僕の全身を、堅のものにして。
背中のタバコの傷ですら霞むほどに
僕を堅でボロボロにして、愛して。
『堅、最後に僕を”愛して”』
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堅は、まるで壊れ物を扱うかのように優しく僕に触れた。
涙が出そうになるほど、優しく僕を抱いたんだ。
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僕にとって愛されることというのは、
”傷付けられる”という認識だった。
幼い頃からずっとそうだったから。
なのに僕は、最中ずっと全身で堅の愛を感じていた。
これが、”愛している”なんだね。
もしそうなんだとしたら、僕も堅を愛している。
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最後に”愛している”を僕にくれたのは、僕の”愛している”人だった。
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太陽 - みんなが幸せな未来を読んだとき涙が止まりませんでした。本誌もこうなったらいいのに、、、 (2022年6月3日 22時) (レス) @page39 id: ee08862b1e (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - えっ!待って好き!とりあえず好き (2021年9月25日 1時) (レス) @page35 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
こうすけ - 作者さん天才かな?これ程まで自分の好みドストライクなものにはじめで出会いました。ありがとうございます、更新頑張ってください (2021年9月23日 23時) (レス) @page35 id: d00dc0a5fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:平 | 作成日時:2021年9月16日 22時