57.思い出の中 ページ19
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僕の腕を掴んでいた目の前の男は、段々と力を無くしたように手を離した。
そのときだった。
三途「つかさぁッ!!!」
銃を持った堅が走って僕の元へ来た。
『けんっ！堅!!』
三途「…恐かったな。コッチ来い。」
武「……けん…？」
堅に縋りつくようにしがみ付く。
『堅…この人たち、誰？』
三途「司の知らない人達だ。気にしなくていい。処分するから待ってろ」
武「ちょっ、ちょっと待ってください!!司くん！？堅って何スか！？
ドラケンくんならここに居るじゃないですか！？」
そう言って指差すのは、さっきの大柄の男。
『…堅、この人何言ってるの？』
三途「何言ってんだろーなぁ。すぐにスクラップにしてやる。」
武「司くん！？どうしちゃったんスかッ!!ドラケンくんも何とか言ってくださいよ！
司くんを連れ出すんですよね！？」
堅「…タケミっち。ソイツはもう何言っても無駄だ。」
この人たちの言っている意味が、分からない。
会話の内容も、ほとんど頭に入ってこない。
堅「―――…ソイツはもうとっくにシャブ漬けだ。」
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そう言った男の顔が、ひどく悲しそうで見ていられなかった。
『…堅、もう帰ろう。』
三途「おう。すぐに片付ける」
『ううん。もういいの。この人たちはもういい。帰ろう。皆待ってるよ』
三途「…つかさ、」
『お願い。』
強く腕にしがみつくと、堅は銃を下した。
三途「……表に車を回してある。」
そう言い、僕たちは歩き始めた。
部屋を出て行きながら、僕の頭には昔の記憶が溢れだしたようにフラッシュバックした。
”なにお前…泣いてんの？”
”こいつ、副総長の俺が預かるわ”
”お前の新しい名前。今決めようぜ”
”大人になったら、俺たち何してんだろうな”
”…なあ、こっち向けよ”
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”俺は、お前が好きだ”
何故だかはわからない。
僕の目から、涙が溢れて止まらなかった。
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太陽 - みんなが幸せな未来を読んだとき涙が止まりませんでした。本誌もこうなったらいいのに、、、 (2022年6月3日 22時) (
レス) @page39 id: ee08862b1e (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - えっ！待って好き！とりあえず好き (2021年9月25日 1時) (レス) @page35 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
こうすけ - 作者さん天才かな？これ程まで自分の好みドストライクなものにはじめで出会いました。ありがとうございます、更新頑張ってください (2021年9月23日 23時) (レス) @page35 id: d00dc0a5fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：平
| 作成日時：2021年9月16日 22時
