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堕天使は襲撃も話の流れも唐突だ ページ32

椴はずっとニヤニヤしながら、泉の方へゆっくりと飛んでいこうとする。
「あっ待って…!」
ヨンが止めると、
「女神様に近づくな」
ドカンッと爆発音。落葉のようだ。
大きな十字架を抱えたまま、俺と椴を睨んでいる。
「あ〜落葉兄さん♡ど〜したの?」
「うるさい。黙れ堕天使」
「キャーコワーイ☆」
棒読みのセリフを交わした椴はどんどん十字架に近づいた。落葉は怯むまいとその大きな十字架をグッと構えた。
「でも残念だね神父さん、僕には君が付けてくれた加護があるから」
ニヤリと笑い十字架を持ってから、少し手に力を加えたようだ。十字架は粉々に砕け散った。
「な…!」
その隙に椴は、落葉の腹に拳を入れる。
「がっ…!」
体を軽く飛ばされた落葉は、そのまま体を木にぶつけた。それから体に重力が戻ったように下へ落ちる。
…ヤベェ、こいつ強ぇ。そう俺は悟った。
「…さてとっ、僕の邪魔者は消さなきゃ」
そう言いながら椴は次にこちらを向いた。
「僕はテキトーに女神様倒しちゃって、死神もテキトーに殺そうと思ってたんだけどさ。そっちが邪魔するならしょうがないよね?」
椴はニコッと笑ってから、目にも留まらぬ速さで飛んできた。
俺は焦って目を瞑ってしまう。死んだ、と心底思った。
ガキィンッ
が…飛んだのは俺の首では無くて、椴のナイフらしい。
「っ!」
どうやら弱まっていたヨンの加護が、最後の力でも出したのだろう。
椴が俺を襲っている間に、ヨンは後ろに回り込んでいる。そして椴の腰に蹴りを入れた。
「っ!?」
予想外の攻撃に受け身が取れなかったらしい椴は、少し地面に擦れてから空へ上った。
「…ったいなぁ!」
あ…椴ちょっとキレた。そのまま椴はゆっくりと地面に降り立つ。そして地面に手を着けた。
椴はその手をゆっくり上げる。すると、地面から黒い何かが出てきているようだ。
「イブ兄さん」
ヨンは椴を見たまま俺を呼んだ。俺はヨンを横目に見る。
「逃げて、欲しい」
「え…」
その言葉に俺は完全にヨンを見た。
「女神様のところは危ないけどさ、どこかへ逃げれる?」
違う方向を向いているけど、ヨンに浮かべられた笑顔は俺に向いているんだろう。
確かにここにいては俺はお荷物だ。
「…了解」
俺はグッと羽に力を入れる。そして今まで以上の速さで空を飛んだ。
「っ!逃がさない!」
椴からレーザーが飛んできたけど、避けることが出来たのでセーフだ。
「堕天使、お前の相手は僕だ」
「…ふぅん…」
天使と堕天使の対立が始まるようだ。

女神様は一人で苦しんでいるけれど、それに気づけるのは昔も今も彼だけ→←筆者の喜びの舞パート2(飛ばしてもらって良いです)



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しおんの蜂蜜 - ありがとうございます!物理天使も精神天使も大切にしております…w (2017年10月11日 17時) (レス) id: 08bff9eebf (このIDを非表示/違反報告)
う〜たん - 天使がおるぅ…全員可愛い! (2017年10月11日 10時) (レス) id: 3891798db5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しおんの蜂蜜 x他1人 | 作成日時:2017年10月9日 8時

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