弟なんか要らなかった ２【おそ松さん】

八十松 ページ34

トド松side


A兄さんと話すためにファミレスに来たのは良いけど、何を食べるかが決まんない……
ガッツリ食べたいけど、パスタも食べたいんだよな〜


『まだ迷ってんのか？』


トド「え、うん、」


ごめん、て謝ると A兄さんは僕のメニューを覗き込んできた。そしたらパスタの方を指さして『俺はこっち注文するから』って言った


トド「なんで？」


『なんでって、いつまでも悩んでんのウザいし、俺もこれ食べたいから』


そう言うと兄さんはベルを鳴らして店員を呼ぶと、注文をした。しかも僕の分まで。なんで僕が食べたいものが分かったんだろう？


『で？話したいことってなんだよ』


トド「あ、そうだった。実は兄さんに謝ろうと思って、日記のこと」


兄さんの事が気になった僕は、母さんに話を聞いた。そしたら末弟の僕には分からないような思いをたくさんしてきたんだと教えてくれた。


トド「兄さんがあんなこと書いたのは昔の事で、今更文句を言うのは間違ってた。それと、兄さんがどんな思いしてたのか 理解しようとしてなかった」


友達に長男とか長女がいるから、話を聞いてみると、殆どが弟や妹に対する愚痴や不満、一番上は損だとかいう話が多かった
でも皆同じだったのが、それでも下の子は嫌いじゃないって事


トド「ごめん、何も知らないで酷いこと言って…」


『……まさかトド松から謝ってくるとはな。俺もごめん、素直になれなくて
昔の俺は馬鹿だったからな』


そう言ってきた兄さんの顔は、とても優しい表情をしていた

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