記憶を取り戻しつつある悪女【黒バス】

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そして…彼の口から聞かされたのは

酷い、酷い過去の一部だった

けれど、それほど悲しいだとか最低だとか何となく

そんな言葉が思い浮かばなかった

逆に私は嬉しかった

そんな感情が生まれるとはすごく、可笑しいと思う

自分が一番理解している

だけど、体を張って如月さんも桃井さんも守れたんだって

分かったら、私の幸せでしかない

水「…なんで笑ってるの？」

「あ、すみません…

私、ちゃんと親友や友人を守れたんだって思って

ニヤけてしまったんです」

私がそう言うと

“可笑しいよ…”そう呟きながら泣き出す

水南さん

「あ、あの…水南さん？」

水「なんで私を責めないの？！

なんで怒んないの？！

私は貴方を傷つけた！！！自分が主人公になりたくて！

それなのに……なんで笑ってるのよ…

もっと、責めてよ……許さないって言ってよ……

私を恨んでよ…」

「なぜ、水南さんが泣くんですか？」

不思議に思ったことを私はそのまま口に出すと

何故か驚かれた

水「ば、馬鹿じゃないの？！

私は貴方を傷つける発端を作った人間よ？！」

「…あぁー…？

でも、その前に私いじめられてたんでしょ？

その原因が悪役を買ったから

そこにたまたま貴方が転入してきた

物語の筋は通ってますよ？

それに…人間誰だって人気者になりたいんです

だから、問題ない！そーゆうことです！」

私は笑ってそう言う。

もう、これ以上聞くことはないし、聞きたくない

「さてと…私は帰りますね！

十分お話を聞かせて頂いたので

ありがとうございました。赤司さん水南さん

私がちゃんと記憶を思い出した暁には

仲良くしてくださいね」

私は笑いながらお金をちゃんと置いて

珈琲店を出て行った

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