Wartime Karriere190 ページ38
すぐにリヴァイたちはアルバーン家のあるシーナに向かった。屋敷の前にたつと、それぞれが動き出した。
「みつけたらすぐに知らせろ」
「「はい!」」
それぞれが行動を開始した。Aを助けるために、Aに好きになってもらうために。どこかで内心争っていた。
エリオが向かったのは書斎。ありとあらゆる本を開いては閉じてを繰り返した。気の遠くなるような冊数にも、負けずにページをめくった。アバロンが向かったのは診療室だった。薬品のにおいや、独特の空気の中、カルテや書物を読み漁った。
(…ない)
(いったい、どこにあるんだ!?)
リヴァイが向かったのは、寝室だった。
(…女?母親の部屋か)
中に進んでいくと、ある痕跡を見つける。
(最近誰かが入ったな…机がずれた跡がある)
しばらく探すと、気の遠くなるような膨大な量の文があった。しばらく読み進める。ところどころ損傷が激しく、読み取るのに苦労した。
「…原因…人間…実験…成功…被検体…A・ティアベル――――――」
一瞬、脳内がフリーズした。ここに書いてあることが理解できないほど学がないわけではない。何度も成果を残してきたリヴァイが、動けずにいた。
(…アイツが、被検体?なんのだ…何の関係がある…)
さらに読み進める。先ほどよりも損傷が少ないため、スラスラと読めた。
「被検体01号に反応確認。細胞分裂スピード、上昇。身体能力、上昇」
無我夢中で読み進める。が、それ以降は完全に読めなくなっていた。はじめ見たときに思った膨大な文字も、今では足りないと思うようになった。それ以上読み進めることを諦め、ほかに書類がないか探す。その後出てくるのは、パーティーの招待状や、診察の記録。ふと、手が止まる。
「…薬か」
容器に何かが書かれていた。
「…虎殺し…薬―――!」
頭よりも体が動いていた。
「エリオ、アバロン!」
「見つけましたか!?」
「これは…どうだ」
急いでエリオが確かめる。成分、効果や副作用を確かめる。
「…間違いないようです。すぐに戻ってAに処方しましょう!」
急いで馬に飛び乗り、走る。その様子を、見ている陰一つ――――エト。
「…バカみたい。手の内で転がされてさ。…自分の力を思い知りなさいA」
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6月ラビット(プロフ) - ミレンさん» そういえばこれ、5でした!またお話しましょう (2016年12月5日 19時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 6月ラビットさん» おお、そうなんですか!6章もどんどん更新しますのでよろしくお願いします!また6にコメントください! (2016年12月5日 19時) (レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
6月ラビット(プロフ) - ミレンさん» やっぱりですか(笑)私も東京喰種好きですよ〜 (2016年12月5日 19時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 6月ラビットさん» はい!喰種と、あと新兵四人組はBOF3の登場人物からです!^^;エトは完全に名前に困ってつけました…恥ずかしながら何かをもとにしか名前をつけられず、アバロンは車ですし^^; (2016年12月5日 19時) (レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
6月ラビット(プロフ) - 東京喰種好きなんですか?何となく似た場面が…エトさんも… (2016年12月4日 23時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2015年12月31日 0時