Wartime Karriere180 ページ28
「…ずるい…いつも、そうやって…姓だって教えてくれてねぇ…そんなの僕と変わんねぇよ」
「俺は…俺が姓を名乗らないのは…知らないからだ」
「…は？」
自分の耳を疑った。いや、正しくは目だ。
「知らない…？」
「あぁ。俺は、お前みてぇに親父はいなかった。母親は、娼婦をやっててな。誰のガキかもわからねぇやつを産んだ。…俺だ」
頭を撫でながらリヴァイは言った。優しい手つきからは、想像できないほど無表情だった。
「母親は…教えてくれなかったのか？」
「あぁ。そのあとに俺の面倒をみた男も名乗らなかった」
「…ん？」
「俺が身に着けてる技、思考すべてがそいつのだ」
「じゃあ、リヴァイは…母親がいるのか」
「いや、死んだ」
「…え？」
「病気らしい」
「…そうか。悪かった…」
「俺は言った。お前も…今じゃなくていいから、俺は知りてぇ」
「…わかった。…ごめん」
「あぁ」
いつもの性格からは想像できないほど優しいリヴァイ。その優しさや温もりに甘える。
「…いつか必ず話す…離さなくちゃならない時が来る。そう遠くない未来に…」
「…そうか」
それ以降は、何も聞かずにいた。いつの間にか眠ったAをベッドに寝かせた。気持ちよさそうに眠るA。
(こいつのいう意味は、俺にはわからない。こいつが言うのなら、いつか話すだろう。…誰にも言ってこなかった親のことを話すなんてな…)
自分の言動に驚いた。自分にもまだ、人らしいところがあったのか、とさえ思った。自分の思うままに生きることの許されないAを見て、助けたいと思うようになっていた。ふと、戸の外に気配を感じた。
(…誰だ？)
扉を睨みつけていると、突然戸を叩く音がした。ベッドから立ち上がり、椅子に腰かける。
「なんだ」
「あ、えっと…」
「…入れ」
「「は、はい！」」
「！？」
扉から外しかけた視線を戻す。そこに立っていたのは、真新しい平服を身にまとった４人組だった。
「お前らは…？」
「はっ！え…えっと…」
「待て、一度外に出ろ」
「は…はい」
４人を廊下に出すと、腕を組んで睨む。緊張こそしているが、怯えていない。
「…なんだ。簡潔に静かに言え」
「は、はい…我々は、A教官…じゃなくて、副兵士長に訓練兵時代に訓練をつけていただいたんです」
「それで…調査兵になったので、報告しようと…」
「んで、戸を開けたらあんたがいたってわけだ」
「ちょっとーレイ！」
失礼な口調の男を間延びした口調の女が諫めた。
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６月ラビット(プロフ) - ミレンさん» そういえばこれ、5でした！またお話しましょう (2016年12月5日 19時) (
レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - ６月ラビットさん» おお、そうなんですか！６章もどんどん更新しますのでよろしくお願いします！また６にコメントください！ (2016年12月5日 19時) (レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
６月ラビット(プロフ) - ミレンさん» やっぱりですか(笑)私も東京喰種好きですよ〜 (2016年12月5日 19時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - ６月ラビットさん» はい！喰種と、あと新兵四人組はBOF3の登場人物からです！＾＾；エトは完全に名前に困ってつけました…恥ずかしながら何かをもとにしか名前をつけられず、アバロンは車ですし＾＾； (2016年12月5日 19時) (レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
６月ラビット(プロフ) - 東京喰種好きなんですか？何となく似た場面が…エトさんも… (2016年12月4日 23時) (レス) id: f79b747f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2015年12月31日 0時
